最高純度の透明は、水の戻りである涙
最高純度の透明は、水の戻りである涙。
涙とは、思いの結晶(むすび)、水の戻り、最高純度の透明なのだ。
涙にのせるようにして、思いを流してゆけばいい。思いのむすびは、水だから。とどめおくなら、淀むから。
透明ゆえに、なくならない。どこまでも、しみとおる。
あなたは、もうすこし、涙しなくてはいけないよ。水に戻らなくては、苦しいよ。たのしいほうへ、手をのばそう。走り水のように、変幻自在、駆けめぐり、掛けめぐろう。そそぎまわろう。
かなしくてさえ、光れるよ。水は光をあつめ、光をより光にする。それはそれは、美醜を超えて、うつくしいものなんだ。
あなたの思いは、あなただけのものではないんだよ。水がだれにも所有されずに、融通無碍にめぐるように、じつは、地球的、宇宙的な出来事としても、とらえることができる。
なにせ、水は、四大元素の一つだからね。
めぐりは、めぐみでもある。
めぐみであるから、めぐりでもある。
めぐれるものは、清らかだ。洗い、祓い、浄めゆく。
こんこんと湧き、ごくごくと飲める水を、こんこんと湧かせ、ごくごくと飲み、とうとうと流してゆこう。
尽きることは、決してない。
流れは、ひとりでに渦を巻き、洗い祓い浄めて、なにかをむすび、また流れゆく。
あなたの水が、そうしていまも、あなたを包み、世界を包む。宇宙へと、そそがれる。
だれかの水が、そうしていまも、あなたをめぐる。世界をめぐる。宇宙をそそいでいる。
だから、なくならないし、尽きることもなく、いつまでも透明だ。
めぐりゆき、流れゆくもののすべては、涙かもしれない。
最高純度の透明である涙。
流れゆくから、最高純度の透明なんだ。