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青の粒子と青い星

「地球は、内から見ても、青いんだ」
青の粒子は、感嘆しながら眺めました。
みずからが、その青であるのにもかかわらず。

それまでは、天から、青く輝く星を、ずっと眺めてきました。

青の粒子は、その天の深みから、地の底へ、降りてきました。
降りてゆくほど青みを失くしてゆく世界に、不可思議を感じましたが、そのことよりも、初めて目にするものすべてに目を瞠り、驚くばかりでした。

そのとき、青の粒子には、四方八方から、世界が映りこんでいました。
青の粒子は、まるごと「眼」になっていました。

青の粒子は、さらには、水底へと降りていきました。
星のめぐりとも、風のさすらいとも異なる、水の揺らぎに、たゆたいました。
そのうち、青の粒子は、水底のまどろみと伴に、眼を瞑りました。

睡っていたのは、永い永い夜ほどか、まばたくうちのひとときか、わかりません。

ふと、射しこんだ光に、眼を開けたとき、青の粒子は、海の青さに気がつきました。
すぐさま、地球の青を思いました。
その青は、数多なる青の粒子たちの、なさずしてなすものでした。

「あぁ、地球は、内から見ても、青いんだ」と、青の粒子は懐かしく思いました。



うなぞこには、天から降りた青の粒子が、睡っています。
ゆえに、地球は青いのです。

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