particle world
欠いて振り落として軽くなり、軽やかに昇れるはずなのに、よりつなぎとめられる。
散り落ちた欠片に無数の位相が映りこむ。そのために、これまでにない、一つとして同じもののない像、不可思議な縁が結ばれる。
世界を愛すわれがいる。片割れの我が。
particle world
伝播する思い、どこまでも届き、いつまでも消えない思いは、思い出の風になる。とどまらない。それは誰のもとにも吹いて、なにかとても大切なものを思い出せるような、憧憬と郷愁の心もちにさせるのに、いっこうに誰の手中にもおさまらない。所有されない。
無限に無尽蔵にこんこんと湧くような風。
身を灼くような切なさを掻き立て、あるいは、身のうちの励みとする灯火を連れてきた風。
愛?源泉?運命?
どの言の葉であらわそうとも、まちがいはない。言の葉のすべて、そのコトバからのものだから。