オックスフォード大学の危機管理とリーダーシップ〜総長から卒業生へのメッセージ〜
コロナで世界的な危機対策が講じられている中、私の母校であるオックスフォード大学の総長から、卒業生全員にメッセージが送られて来ました。
文面からは、イギリスやオックスフォード大学における現状の報告と対策、今後の展望と、この危機対処をいかに力に変えていくかが述べられています。
今回の記事では、在校生のみならず、卒業生にも大学のいまとこれからを示し続けてくれるオックスフォードのあり方の一端をメッセージの一部を通じて、簡単な英文解説とともに、共有させていただきます。
ちなみに、現在のオックスフォード大学総長は、創立以来初の女性総長です。
https://www.ox.ac.uk/about/organisation/university-officers/vice-chancellor?wssl=1
歴史と伝統を守り、未来へと発展させていく大学の英知とグローバルエリートの矜持を感じていただけるかと思います。
Dear alumni,
Greetings from a very quiet Oxford. I’m sitting in my office in the Clarendon Building looking out at the beautiful Bodleian quad entirely empty of students and visitors. In the absence of the usual bustle, the University remains open.
総長が自らペンを取り、執務室から呼びかける様子が手に取るようにわかる美しいはじまりです。
Greetingは挨拶の意味ですが、ここではGreetingsと複数であることに留意ください。Greetings は、オックスフォード辞書で以下のように定義されています:
a message of good wishes for somebody’s health, happiness, etc.
つまり、誰かの健康や幸せなどを願う言い回しです。日本語の手紙冒頭で使われる「お慶び申し上げます」に近い感覚ですね。
absenceは、次のように定義されています:
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