見出し画像

詩『STONE』

心の向くままに歩いていたら
いつの間にか方角を見失ったみたい
仕方ないから携帯電話でキミを呼んだ
すぐに来てくれるって 1時間はかかるけど

気づかないうちに僕らの前を
通りすぎていく優しい日常
迷っていられるこの時間も
ひょっとしたら幸せのカタチかもね

何となく、深い理由はないけれど
道端の石ころ蹴ってみた
カラカラって軽薄な音して転がってく石ころ
何の迷いも躊躇いもなく
誰かの力で前へ前へ押し出されていく
僕らもまた そうであれたらなぁ

進むんだ ただ真っ直ぐに
それが正しいかはどうか考えずに

過ぎていくんだ そのうち悲劇は
知らん顔して寝ているうちに

Like a Rolling Stone
どこへ行けるか楽しみだ
どこまでも転がろう
このトゲトゲな心が丸くなるまで



[了]



この記事が参加している募集