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Photo by
torikerapochi
詩『keep sharing』
ヘトヘトになった金曜日の帰り際
駅の改札でチーズタルトを売ってた
レアなやつと焼いたやつ
無性に食べたくなったけど
ひとりだと多すぎて躊躇った
多分、胃がもたれてしまう
しあわせは 何を食べるかじゃなくて
誰と食べるかに左右されていて
ひとりで食べるカップそばは味気ない
サクサクの天ぷらも欲しいと思えない
七味を山ほどかけて 無理やりごちそうさん
このままでいいのかな?
でも このままでいるしかないんだな
いつでもみんなは
こころを半分こにできる
たのしいことも かなしいことも
わけあえばいい
何もかも わけあえばいい
一人占めするのは性に合わない
いつかその人が現れたら
足りない物を全て補える
パーフェクトなあなたが現れたら
分かち合うことの喜びを
そこに生まれる絆という繋がりを
欲張りに口いっぱいに頬張って
ただゆっくりと噛み締めればいい
その日が来るまで
今はひとりで、おやすみなさい
[了]