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小説とか詩とか

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瑞野が書いた小説や詩をまとめています。短編多め。お暇な時にぜひどうぞ。
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2023年2月の記事一覧

小説『私たちは何処へ往くのだろうか?』第二話

「ごめんなさい事情は後で説明するので助けてください!!」 彼女はレナに必死に訴えかけてくる。しきりに後ろを気にする彼女。追っ手がいるのか?レナは反射的に彼女の手を取って、公園の茂みに引きずり込んだ。そのまま身を伏せる。直後、追っ手と思われる黒服たちが、隠れていることに気付くことなく明後日の方向に走り去っていった。 しばらくして、茂みから出てくる。二人は雑草が服に張り付いているのを手で払いながらも、お互いに動揺を隠せずにいる。 「…ありがとうございます、急にこんなことに巻き

小説『私たちは何処へ往くのだろうか?』第一話

大阪府大阪市中央区大手前。かつて天下を手中に収めた豊臣秀吉が居所としていた錦城・大阪城が目前にそびえる。 そのほど近くの合同庁舎に、厚生労働省関西厚生局のオフィスがある。一番広い会議室の中、麻薬取締部・通称マトリに所属する警官や刑事の面々が、一堂に集結していた。整然と並ぶ捜査員たち。その中に一人、凛とした表情の女性がいた。白い肌、切れ長の目、きつく結んだ黒髪のポニーテール。育ちの良さを感じる、容姿端麗さである。 「桜木怜奈」 上司と思わしき男が、彼女の名前を呼んだ。

小説『コウベ・タータンチェック・メモリーズ』

「摩耶子~、明日暇?」金曜日、私は職場の同僚に声を掛けられた。「えー、なんで?」「いや、暇だったら梅田にご飯でも行かない?と思って。」「あー・・・」私はスマホの電源を入れると、さっさっと指で画面を撫でる。それとなく操作したように見せると、「ごめん、明日予定あるわ」と答えた。「男?」「ちょっと、そんなわけないでしょ~~~」「男ではないわ。でも、予定あるから!ごめん!じゃあね!」 それだけ言って、私は同僚に背を向ける。たまの休みぐらい、カーストも何も気にせず過ごしたい。だから、