見出し画像

【詩のようなもの6編】happy end summer


【happy end summer】

図々しさと奥ゆかしさの中間地点
君と過ごすことで見つけた

大人たちの緩やかな自殺に
付き合う気は一切ないから
雨を受け流しながら夢を探すよ 

石を投げられたって 熱に魘されたって
昨日の常識がゴミになる瞬間を見たから
どんな論議も程々に 

終わらない夏にハッピーを持ち込んで
始まらない夏に中指を立てて

有り合わせのハッピーエンドを繰り返すよ

【mess】

語らない美学に騙される
今ってそんな感じ?

曖昧な虚構 僕らの世界 凸凹
昨日の夜に価値は付かず
コンビニ弁当の値打ちは乱高下

泡銭で買った恋 
大枚叩いて得る権威
モラルも矜持も持たない魑魅魍魎
跳梁跋扈 諸行無常

舐め続ける辛酸
割れたアスファルトの上
痛み止めに頼りきった手足で進む
分かりきった結末 

【like it】

それが好きなんだ 好きだって言える
あの日出会った時から ずっと 

夢中になって気づけば
遠い存在になって手が届かなくても

こうやって言葉にして言い続けたい 
僕を創る栄養素だと

消えない痛みを抱えた今日
それがくれる夢のような気持ちで

痛みを和らげながら
好きな瞬間を重ねている

【苦味と甘味】

失くした 亡くした
時の運に感情を乗せてその日暮らし
続かないと分かっていながら
苦虫を噛み潰したように

渦巻く昨日の景色
歯軋りしか出来なかったのに
どこか安堵もしてしまう愚かな自分
甘い匂いがそこら辺でしていた

必要以上の文字数に酔い
相変わらず恥を公に晒し
懐かしさなどへったくれ

誰にも 何処にも 共生出来ない現実
苦さも甘さもそこまで過度なものは要らないのに

要らないはずなのに
太陽に向かう人の煙が眩しいから

次の日には何かを求めようとする
馬鹿な僕がいる

【抗い誘い】

遺伝子の決めた期限に
従いながら抗うことで
今日を生きてると知る

池に映る雲の塊が
青に染まりながら白く揺らめき 
地球が回ってると知る

街風は枯れた匂い漂わせて
死を運びながら生を削る

花畑は水平線の向こうまで
鮮やかな色を咲かせて
ゆっくり僕らを誘う

【夏は夕方から】

明けた連休 行きたくない仕事
暑いのも辛いのも嫌だ 
逃げるように眠るよ
朝陽と共にお休み

もう夏の間はみんなで休もう
人類皆夏休み そうしよう
地球が赤信号出してるよ みんなで冷やそう

誰でも良いから馬鹿真面目な大人を
怠け者にさせる理論語ってよ

明けてほしくないよ
行きたくないよ
一生懸命なんてクソ食らえ

1日の始まりは夕方5時
冷たいアイスとコーヒーを用意して
陽が落ちるところ眺めて
涼しい夜を一緒に過ごそうよ


最後まで読んでくれてありがとうございました。

水宮 青

過去の詩のようなもの▽