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【詩のようなもの6編】adventure

【adventure】

活気溢れる商店街
よく見りゃ歴史も長い

年の功が繋いだ衣食住
甲斐甲斐しくイメージアップ

遠い将来の過疎 まだ遠いものに

大きな戦争より身近な交通事故
僕がいる場所 そんなとこ

わかってる それは失礼だと
不徳の致すところだと

漠然とした悲しみに
どう寄り添えばいいのか
わからない未熟者なので

及ばない想像力が恨めしいけど
街は今日も暑そうなのに笑ってる
それに釣られるように心躍る

ちょっとずつ見直して
続くように進んでる 歩んでる
この場所で 人同士で

撫でながら 
忘れながら
まだ進んでいく

尻窄みの未来へ


【Eye】

カラスが突く死骸の群れ
カラフルなパッケージが散らかる

禍福を洗い流す卑屈なマニア
目玉飛び出る値打ち物に目が眩む

強弱問わない記号と怒号
朝の支度に嫌気差して
追われた時間 食い散らかす

永いお暇 頬張るポップコーン
味を追求したカップラーメン
素敵な餞別と言える陽の光
眩しいのに暖かい空気

どこに行こうと
もうどうしようもなく
先人の足あとが物語になってる

忘れているだけの歴史が
また繰り返されていく

甘い匂いに釣られて
楽な方がいいのは世の常

淡々と愛が育まれる
その裏で満たされない心

察する力がない僕には
全てが遠い話だからただ諦観
ぼんやりと冷めた目で


【ノンシュガー】

舌鋒 犇めき合い 時は留まらず

時に誤ち 喪う感情 挙げ句に更迭

血管がピクピク 血圧は上昇の一途

絡まる関係値 笑って誤魔化し

誰も居ない 縛られない

地下街 喫茶店 マスター一人

頼む珈琲 全て忘れて 一息ついて

ノンシュガーな人生にまた戻る


【星の下】

自分の痛みを掘り下げる人は
明日を創る強い人

社会が利口になるたびに
恥ずかしいことを言うことも許されない

若人の心持ちは
隘路を彩る術に長けている

子供の遊びだと揶揄されても
流れるように彷徨うよ

まだ生きてきて大切な人も
ちょっと仲良しな人も
普通に生きてるし笑ってる
何の変哲もなく流れてる

いずれ分かるし
そうなるだろうけど
若気の至りを重ねよう

傷は多い分 
明日は広がる

甘い考えだけど
創造力の向上が原動力

流動的な愛 見えた時
互いの目線 重なるように
流れ星の秀逸な導線を沿っていく

今はまだ...


【帰途】

思いを馳せて帰路を急ぐ

出どころの不明な痛みを繙く為に

月の光 煌めくノイズ 

埋没する夜露の記憶

縮まる歩幅 曲がる背中

損得でしか測れない感情

上手く話せないけど
共有したい何かがある

意味は無いけど
紡ぎたい何かがある

くだらないのに
思いを馳せて
価値ないのに
心を晒して

少し昂揚しながら帰途につく 


【流動的】

流動的に始めて飽きて辞めて
また別の場所に流れ着く
その繰り返し

美化された青春 別に尊く無く
侵されすぎないように
掻い摘み 距離感 そっと離す

もう知ってる自分の顔 形
それよりも未だ知らない自分
そっちの方が魅力的

流動的に始めて飽きて辞めて
また別の場所に流れ着く
その繰り返し


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最後まで読んでくれてありがとうございました。

読んでくれた詩のようなものの中に何か残れば幸いです。

水宮 青