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【詩のようなもの6編】 振り切り

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【振り切り】

愛しか知らない
箔のない華

光輝く それに振り切り
至福を獲る

壁に響く ピアノ協奏曲
その人となり 闇も見える

自由を探すカウンターカルチャー
行ったり来たり

不意に口遊む口笛
少し張り切り

誰か遊ぼう 内で呟き
外で腕を振り走り

少し泣いて
大きく笑って
本当に言いたいことを
隠すことに振り切り

まだ今の場所を見ている

【ぼっーと】

誰かが言ってた
人はぼーっとしてる時が
1番頭が働いてるらしい

永続的な情報のシャワーを
浴び続けていた身からすれば
目から鱗な話にも思えた

いざ試しても
瞑想に近いようで
迷走してるようにも思う

思考が波線引くように
駆け巡って止めどない
捲る巡る
中途半端な時間

何もせず何も思わない
暇を持て余すように

ぼっーと...

ただぼーっとする

脳に血が昇る
少し不思議な感覚

まだぼーっと

誰にも縛られない感覚
雲の流れと風の音に包まれ
断片的に思い出す記憶

特に何かを求めないまま
あるがままの呆けた時間

このまま灰になるのもいい
そんな気もしてくる

日が暮れるまで
ぼーっと...

【グルーミーラジオ】

外は快晴
家の中はグルーミー

どこかの誰かが
どこかの誰かを傷つけた
昼のテレビはそんな話題で
今日を象っている

嫌になる回数が増えて
そっとラジオをつけてみる

町々の流れに反するように
おじさんの反旗を翻したい気持ちが
節々のトークを快活にしてる

空の下では子供達が笑い
泳ぐように駆け回って
無邪気な雄叫びを響かせ
僕は尊く感じつつグルーミー

色々な声が響き渡る
でも心地良さと切なさを
忘れさせないように
少し心握られる感じ

純朴な笑顔が出来たら
そう願いつつも
グルーミーラジオを通して
目を伏せたくなる話が
否応なく飛び込んだ

相変わらず外は快晴
内の中はグルーミー

【もういいよ】

溜め息より先に呟いた
もういいよ

心身共に疲弊したから
コンビニ弁当を掻き込む気力も
作業服を着替える気力も
なくなってしまった

自分で自分に呟いたのが
どこか冷静なまま驚く自分もいる

もういいよ
もういいよ
繰り返し繰り返し
頭が理解するまで
寝言のように
呪文のように

理解する頃には
肩の荷が降りて
手足の痺れもどこか心地良い

諦めたことが快感とも言える
清々しさを得るほどに
もうどうでもいい

もういいや
もういいや
将来への不安は相変わらずだけど
とりあえず今は深呼吸してる

思いだす子供の頃
隠れてた夢 忘れていた夢
再び僕の耳に聞こえてくる

もういいよ
もういいよ
解放されたように呟く

そして今度こそ
ワクワクしながらまた探す

【あくまでもつよがり】

もう今更愚痴は言わない
そう決めて三日坊主
そんな日々の繰り返し

結局はバランスが大事
わかっているよ

「今日は自信過剰に
明日はよりポジティブに
誰かのために世の中の為に」

自分で言いながら
自分で嘲笑してるけど
そういう心も大事だったりする

ご唱和しようか
「世のため人のため
自分が好き 君が好き
色んなものが大事
なんなら全て受け入れるよ」

言うことが馬鹿馬鹿しいけど
全てを肯定してしまおう
勢いで行動してしまおう
一旦 とりあえず

鼻で笑ってしまうけど
すぐに変われるわけでもないけど
あくまでもつよがりながら
世の中に向き合ってみるよ

本当に大事なものが
少しずつ増えて欲しいから

【曲線と得点】

いつものラフな部分が見えない
ジャケット姿が新鮮

いつもそうしてよって
言いたくなるほどに
カッコいいしかわいい

曲線美はより際立ち
みんなの視線も集めて
高いところに得点が届き
一緒にいるだけで鼻が高い

鬱蒼と茂った場所より
煌びやかな場所が似合う

いつまでそうしてられるか
考えることもなく
どこか腑に落ちないまま
曲線を描くように得点を得て

人生を渡り歩く

胸の騒めきを聞こえぬふりして・・・

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最後まで読んでくれてありがとうございました。

うまく書けず、イタくなる自分の文章を解消しようとして書いて載せての繰り返しですが、暇な時読んでくれると嬉しいです。

水宮 青