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【詩のようなもの6編】今日の空2.26

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【今日の空2.26】

伝えたいこと 
とっくに言い終わりました

大した成長もない くだらない
僕の人生 猫の手より役立たない
分かったのはそれだけです

疲れてた気がする
ぼんやり後から気付いた

でも読み終えてない本があって
楽しみにしてた映画があって
分かってほしい人がいて
まだ完結できない人生です

頭が痛くなって
手足の冷えが悪化して
どこにも行けない気がして

寂しさを忘れようと
前のめりに窓から見える
今日の空の色を刻みました

淡い色すぎて 良くも悪くも
誰に対しても寛容な空
そんな感じに思いました

【昨日へ】

伝えたい人は誰?
僕は昨日の僕へ書く

手遅れなこと
どうしようもないこと
ゆっくり規制と値上げまで
今日は増えてるよ

今しかないかもよ
それなりの自由時間
自由な表現方法

明日はより不安になる
それはそうだけど
まだ完結してない漫画や映画が
ワクワクする時間もくれる

僕は明日もどうしようないけど
まぁ、もう少し社会に居よう

つくづくゴミ袋に溜まってる
コンビニ弁当の容器がまた一つ

明日は燃えるゴミの日だよ
今日はそれだけ覚えておいて
とりあえず

【生活リズム】

ピクニック気分で
毎日を繰り返す

あったかいお茶を飲み
1日が始まって
あったかいお茶を飲み
1日が終わる

混乱招く刺激的なものより
安寧を慈しむ日々が愛おしい

若さに溺れる人たちが
僕の平坦な暮らしに何と言おうと
僕は僕の生活リズムを刻む

花を愛でよう
本を読んでみよう
四季折々に敏感になろう

忘れがちな光景は
重ねた生活リズムによって
いつでも思い出せる

それが僕にとって
なによりも大きくて
毎日を大事にできる

今日もピクニック気分で
お茶を飲むところから
1日を始める

【苦み歪み】

少し眩み 渋い顔
術を持てない怖さ
数字の桁に怯える

出せる言葉の数 美辞麗句
壊れていく 持ちつ持たれつ

遅延した起承転結
飛んだ話だらけ 要領得ず

大言壮語を帯びた苦いクスリ
跳梁跋扈が拡がる歪な身なり

損ねた機会損失 
心は歪み

唐突な勧告に右往左往
心は苦み

最後に繋いだ合縁奇縁
心は有り難み

瀬戸際の連続
端の切れ目を握りしめて
放浪中

【妖しい響き】

激しい傾倒 恐い言葉
複雑な歴史 見えない魂胆

ここまで響くのは妖しい言葉
甘美 畏怖 惰性

純白な桜を求めたくなる
世界が恐くなればなるほどに

まだ答えなんて無い
どんなに言われてもわからない

でも世界は待たない 怯まない
昼夜を問わず 終わらない
悪意ある愛撫 妖しい響き

平和ボケした僕らの姿が
妖しさに呑まれながら
少しずつ散っていく

【がらんどう】

遠くに届けたいのに
見つめた場所は
どこもかしこも がらんどう

何度も何度も こだまになって
限界を知り 無知を知る

がらんどう がらんどう
僕の中 心の中

がらんどう がらんどう
最上級の空虚 この体たらく

惑わされる 狂わされる
消耗の一途 何もたまらない
いやストレスだけたまる

高すぎる理想は持ってた
その末のがらんどう

笑われて 泣かして
でも未だ がらんどう

ただ遠くに届けたい
それだけが唯一の願い

凛と佇む執着心として
僕を創っていく

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最後まで読んでくれてありがとうございました。

過去の詩のようなものもぜひ。

水宮 青