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【詩のようなもの6編】君に会う3時間前
【君に会う3時間前】
朝が来たら窓開けて白湯飲んで
天気に合わせた服に着替えて
体調に合わせた飯を食べる
遠すぎて理解の範疇にない事より
目の下の心を温めることが
外へ向かわせる原動力
窓拭いて机の上整えて
未だ読み切れてない本と
聞き逃してたラジオを聴く
君との待ち合わせの時間まで
まだまだ時間が有り余ってるから
心をほぐして自分を創る
世間体が気にならない仏頂面
テレビなんて見ないネットも見ない
ただ大事なことを大事にする姿勢
自分が自分のまま
今日も思ったことをノートに綴り
糧になる言葉に気づいてみる
【古着】
買ったのいつだろう
押し入れから出てきた古着
昔気に入ってたブランドのロゴ入り
サイズはもう合わずヨレヨレ
でも今見ても良いデザイン
もう着ることもないけど
捨てるのが惜しい
せめて写真撮って思い出を残して
さようならしよう
いつかまた思い出す
着ていた頃の自分を 場所を
頭の片隅に残ってるデザイン
自分だけが感じるヴィンテージ
ありがとう
あの頃の自分を彩ってくれて
【枝葉末節】
節々から注がれ継がれ
今日の僕が生きている
時に禍々しいものに襲われながら
枝葉末節は広がりを止めない
強かな正論はより強固になる
逃げ道を塞ぎ冗談は通じない
次から次へとレフェリーは
人の多い方へ白旗を振る
細分化する文化についていけず
価値観の崩壊は日常茶飯事
醒めない夢はどこへ連れて行くの
僕を 僕らを
味気ない混沌が広がったまま
流行歌を口ずさんで
枝分かれする選択肢に怯えてるよ
今日も節々から注がれ継がれ
しょうもない僕が生きている
【頭空っぽ】
所詮僕は未熟で惨めな人間
誰に言われなくてもわかってる
頭空っぽにすけべでだらしなく
気の向くままにいられたら楽なのに
社会を築く情報に一喜一憂
明日が怖いと思って
いつまでも答えのない自問自答
贅沢な時間 食事
甘い日々を過ごせたらどんなに楽だろう
大切な人がいたらどんなに素敵だろう
僕という人間はあまりに馬鹿でくだらない
たまには頭空っぽに散歩したらいいのか
出会いの場に顔出せばいいのか
くだらないことばかり目が向いて
大切なものを見失う
いい加減な僕は明日何してるだろう
君は何処で何してるんだろう
頭空っぽで何も考えられない
今の僕を殴って
【無垢の灯】
鉛色の罪の行方
代価はプライスレス
造花で最期の別れ
欠けた月は魅力に欠ける
遊園地で泣き戦場で笑う性
藍色と紅色で涼風を呼ぶ氷柱花
羽ばたく場所は何処でも良い
共鳴し合える片翼が連れてってくれる
総てが輝いて見え せせらぎが聞こえる
暖かい空の下
【ブルーオーシャン】
若輩者だった
蒼かった
まだ行くべきじゃなかった深い海で
全てを失ったようにすら思った
これから行くのはそれすら楽しめる
深い皺を刻んだ若人たち
まだ知らないレッドオーシャンだろうと
得た喜びと悲しみの讃美眼で
ブルーオーシャンに変えて
泳いでいくよ
先頭を行くから
まだ少しついてきて
この不確かな波の中を
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最後まで読んでくれてありがとうございました。
水宮 青