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山で一夜を明かすとき。

山へ入り、電波も途絶えて、外界との連絡手段がなくなって。そして、急の連絡がない事を願って。
時には、スマホの電源を切って、外界から遮断してデジタルデトックスを、なんていうけれど、今の時代、完全にそれを実現するのは、気持ち的にもいろいろ難しい。

繋がってしまっている今、山へ入るからといって繋がりにくいよ。とは言ってはみるものの、それは自分の勝手で、関わる全ての人にそれを告知できる訳でもない。
電波も繋がらないまま、次の日を迎えて、久しく電波が入るところを通り過ぎると、いろいろ届いてくる。

特に大事に至るものは、そうそうない。のかも知れないが、その時はその時で、たまたまなのかもしれない。そんな事を考えてしまっている時点で、完全に断ち切る勇気は持ち合わせないことを思い知る。

いつでも、リアルタイムに連絡がついてしまう事に慣れてしまっている今の時代、何となくリアルタイムに受け取らなければならないプレッシャーもある。

そして山を下り、ようやく麓が見えた安心感と、山にいる間に、何事もなかったという安堵感と同時に、山を離れていく淋しさが入り混じる。

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