日曜美術館を見て(2023.7.23)
今回のテーマはガウディとサグラダファミリア。
サグラダファミリアについては、100年経ってもまだ完成せず、いつ完成するかもわからない不思議な建築物というイメージしかなかった。
今回の番組を見て、ガウディは生きている間にサグラダファミリアが完成するのを望んでいたのか。もっと言えば自分の死後に完成して欲しかったのか、という疑問が湧いてきた。
すべてのモノは完成した時点から崩壊が始まる。建物を完成させないでいれば、永遠に崩壊しない。つまりは夢や希望が永遠に持ち続けられる。ガウディはそう考えていたのかもしれない。
未完成の美学。そんな言葉が頭に浮かんだ。未完成には前に進む力が満ちている。それが完成した途端にその前進力はなくなってしまう。
夢や希望も叶うにこしたことはないかもしれないが、叶わない夢や希望を追いかけることに人生の意味がある。サグラダファミリアはそう言っているように思える。
いつかサグラダファミリアは完成するのだろうか。それとも未完のままに存在し続けるのか。私が生きているあいだには結論は出ないだろう。だからこそ私も夢や希望を持ち続けて生きていきたい。それが叶えられなくても満足できれば、生まれてきた甲斐があると言えるだろう。