殺人事件?(超短篇小説)
パパが自宅マンションに帰ってくる。
ドアの前で泣いている5歳の娘。
パパ「どうしたの?」
娘「ママが死んでるの」
パパがドアを開けると、廊下にママが血だらけで倒れている。
驚くパパ。
「どうしたんですか? 何かありましたか?」
警官が非常階段を上がってくる。
パパ「妻が殺されていて・・・」
警官「とにかく中に入りましょう」
警官がドアを閉める。
警官「誰が見つけたの?」
パパ「私の娘が」
警官「犯人は見たの?」
娘がうなずく。
「知ってる人?」
パパがびっくりして娘に聞く。
娘が警官を指差す。
警官の手には拳銃が握られている。
警官「奥の部屋に行こうか」
パパが娘を庇いながら部屋に入る。続いて警官も部屋に入り、ドアを閉める。
―沈黙―
ドアが開き、警官が出てくる。
部屋の中が映しだされる。
パパと娘が拳銃で撃たれて死んでいる。
ここでナレーションが入る。
「当社の遮音設備は拳銃の音も通しません」
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