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大穴(超短編小説)

東京競馬場に、穴の大きなドーナツを売る店ができたそうだ。大穴を当てるという意味があると聞いて、私は大金を持って東京競馬場へ向かった。
早速、大穴ドーナツを購入し、万馬券狙いで馬券を買い続けた。
しかし、結果はひとつも当たらず、大金はあっという間に消えてしまった。
どうしよう。私は困ってしまった。実は持ってきた大金は会社から横領したものだったのだ。
次の日、会社に社内監査が入り、大金が消えていることがすぐにバレた。
競馬で大穴を当てられなかった私は、会社の帳簿に大穴を空けてしまった。

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