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日曜美術館を見て(2023.4.23)

幕末から明治にかけて、東洋から西洋にかけて、時代は大きく変わっついったが、芸術の世界もその影響から逃れられなかった。というよりも、当時の芸術家たちは自ら進んで新しい芸術を探し始めた。

今回の日曜美術館のテーマは、『東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密』。

前に常設展示についてつぶやいたが、4月18日に東京国立近代美術館へ行ってきた。

雑誌やテレビで見たことのある絵や彫刻がたくさんある中で、ひと昔前の時代に戻った観があった。

横山大観の『生々流転』には圧倒されたし、高村光雲の『老猿』の迫力のある視線には悔しそうな感情が滲み出ていた。

その中でも一番のお気に入りは、青木繁の『わだつみのいろこのみや』。青木繁の絵は、どこかの美術館で、『海の幸』を見たことがあった。そのときの漁師たちの誇らしくも疲れた顔も印象的だったが、今回の『わだつみのいろこのみや』も全体的には暗さが目立ち、絵に近づくまでには何が描いてあるのか正直よくわからなかった。

しかし、近づいて見てみると、『海の幸』とは真逆で、繊細なうえ、非常にロマンチックな絵だった。縦長の枠を目一杯使った配置も見事だったし、女性二人の衣装の色の配置も素敵だ。

番組でも紹介されたが、赤い女性の服を上っていく泡を見て、この絵が海の中であることを知った。(私は解説文を見る前に絵を見てしまう。一応名目は想像力アップなのだが)

今回、青木繁の絵はもう一枚『運命』という絵もあったが、これもまた前2作品と雰囲気が違うが、想像力を掻き立てられる絵でだった。

今回の美術館での一番の収穫は青木繁といえよう。

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