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ストローの恋(超短篇小説)

若いカップルがカフェのテーブルで、ひとつのグラスにストロー2本、レモネードを飲んでいた。男の人は青いストロー、女の人は赤いストローで。

青いストローがため息をついた。
赤いストローが「どうしたの?」と尋ねた。
「若いカップルがうらやましい。僕も恋をしてみたい」と青いストロー。
「それならば私が恋の相手になってあげる」と赤いストローが言った。
「ありがとう。でも僕らのあいだには氷が入っていて、キズすることもできないよ」
青いストローが悲しげに言った。

カップルが帰り、アルバイトがグラスを片付けにきた。アルバイトは残ったレモネードと氷を洗い場に流したあと、2本のストローをくずかごに捨てた。ストローは重なり合ったままくずかごの中に収まった。
ストローの恋はくずかごの中で実った。

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