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町を歩く(エッセイ)
初めての町を歩く。
見慣れない景色の中を歩く。
道路の両側にはビルが並び、道路には車が走っている。歩道には子連れの母親やスーツ姿の若者、学生たちが行き来する。道路脇には一直線に木が植えられている。
それはどこにでもある景色。
いつもの町を歩く。
見慣れた景色の中を歩く。
ビルと車と人と並木のある、いつもの景色だった。
しかしよく見てみると、昨日はツボミだった花が開いていたり、昨日は曇りだった空が青空だったり、町は毎日変化している。
まったく同じ景色というものはこの世に存在しない。
見慣れた景色の中から新しいものを見つける目、昨日と違う新鮮なものを見つける目を育てていきたいと思った。