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水木三甫
2023年9月17日 10:32
今回のテーマは日本伝統工芸展。若者から人間国宝までの作品が日本橋三越で鑑賞できる。作品はどれも伝統を受け継ぎながらも、素朴さの中に新しさが加わった現代的なものも多く、テレビで紹介された人たちの技巧の細かさに驚かされる。特に気に入ったのは、漆芸 蒔絵箱「木洩れ日の熊谷草」。黒の背景にピンクの花と青い葉が浮き上がって見える。また、漆芸 彫漆箱「遥かに」は青のバリエーションがとてもきれいで、
2023年2月12日 10:24
今回は陶芸家、板谷波山がテーマ。工芸品だった陶芸を芸術品の域にまで到達させた人物で、幾つかの作品が紹介された。その磁器は繊細な文様を浮き彫りで作っている。釉薬の開発にも力を入れ、独自の葆光釉を開発する。葆光とは光を包むという意味で、その作品は釉薬の名前のとおり、柔らかな色合いで、日本の春を思わせる暖か味が感じられる。波山は、東京美術学校で高村光雲と出会い、彫刻を学ぶ。その後、石川県工業高