空気人形 是枝監督
概要
ある日、独身男性が愛用していたラブドールに心が宿り、出歩いている内に
レンタルビデオ店の店員に恋をする。
そこでアルバイトをしながら様々な人や生き様、街に触れながら
人形である自分が持った心がどういうものなのか疑問を持ち始める。
R指定ながら空虚で退廃的で、情緒的なシーンが印象に残る。
午前中にこの映画を観たのだが、その日一日何もする気がなくなる 虚無感に襲われた。
観る前は空気人形とは心を持った人形が空気のような存在であったけど
最後には認められたみたいなハートフルな物語を勝手に想像してしまって いた。笑
無論そのような映画ではなく、ラブドールののぞみが心を持つことによって
「何も知らない心」は人々の切り取られた空虚な日々を見つめる。
それがたまらなく苦しく切ない。
恋する心とは相反するようでどこかつながっている のぞみが見てきた人間の「心」。
恋する純一がのぞみにした行動は人間から見ても複雑な「心」。
それに対するのぞみは自ら選択する行動が儚く、夢を抱いて往く。