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1.不妊治療⑰ 不妊生活3年目 「え ⁉︎」まさかの真実。妊娠7週目に起こった悲劇。

こんにちは。
ジブリ大好き「みずき杏仁豆腐」です。

前回は、妊娠検査薬で陽性となり、その5日後に妊娠しているかどうかの診察に行き、無事に胎嚢が確認できました。次は2週間に再度診察をして、心拍確認ができて初めて「妊娠した」とみなされ母子手帳が貰える、というお話でした。

妊娠検査薬陽性後二回目の診察

前回診察してから2週間が経ちました。心拍確認が済んだら、晴れて妊娠確定。その後母子手帳を貰ったり、分娩する病院を決たりと出産の準備に入ります。

もう心配することはないとどこか楽観的に考えている自分がいました。予約時間にクリニックに行き、順番が来たので呼ばれて診察室に入ります。院長先生に子宮の様子を見ていただくと…

(あれ?思ったより小さい?)

この時妊娠7週目に入っているので、普通はもう少し胎児が大きいはずなのですが、どう見ても小さい。嫌な予感がしました。

先生が「あーー…。。。」となんとも言えない声を出します。嫌な予感が止まりません。手が震えます。

「…残念ですが、流産です」
ryuzan…リュウザン…りゅうざん………流産⁉︎その言葉に頭が真っ白になりました。


結果

呆然として診察が終わり、詳しい説明を別室で聞くため少し中待合室で待ちます。
「流産」
その言葉が、頭の中を何回も何回も無意味に回ります。実感はまったくありませんが、ただただ今お腹にいるあの子は心臓が微かに動くあの子は、生まれてこず死んでいくんだという事実に涙が出ました。

詳しい説明のため別室に通され、ぼんやりしながら院長先生に話を聞きます。
染色体異常の流産。
そもそも最初の設計図の段階から生きられないと決まっていた、と院長先生は言いました。なんてわかりやすい説明だろう、と私の頭の中の別の部分がそう言います。

最初から生きるのが難しい命だったということはわかりますが、小さくても微かに今は動いている命です。なんとか現状でも希望がないのか院長先生に聞きましたが、この調子だと微かに動く心拍ももうすぐ止まるだろう。現状この大きさだと、これまでの経験上ほぼ流産確定とのことでした。

 

今後の治療

今後の処置としては、今後出血があればその時に診察を。出血がなくても2週間後には診察に来るようにとのことです。もし2週間後から3週間後にかけて出血がないようなら、手術をする可能性もあると言われました。そして出血が出たら、次はどうするか、また体外受精をするのか決めましょう、と今回の話は終わりました。

ありがとうございました、と言って診察を終えた時、私は笑えていたでしょうか。この時の記憶があまりありません。


帰り道

クリニックから最寄り駅までは10分ほどの距離があります。ありがたいことに人通りはあまりなく、私は声を上げて泣きました。マスクが涙で湿りますが溢れる感情は止まらず、泣きながら最寄り駅を一人目指しました。

診察後に会おうと約束していた友人には、流産の旨を伝え、今日は無理そうと連絡をしました。無理すんな、ひとまず寝なさい。との温かい言葉にまた泣きました。私が妊娠したことに人一倍喜んでくれた彼女に少し申し訳ないなと思いました。

涙を拭いて、最寄り駅の近くにロッテリアがあるので躊躇なく入ります。やることは一つです。
「ダブル絶品チーズバーガー単品と、チキンからあげっと、アップルパイをテイクアウトで」

どうしても感情が溢れて制御不能な時は、【泣いて、食べて、寝る】に限ります。

これまで生きていた経験で、こんな時どうすれば良いのか、こんな状況でもどこか冷静に私はちゃんとわかっていたようです。むしろこれを我慢すれば余計に悪化すること、立ち直れなくなること、心が折れることがわかっていました。先程思いっきり泣いたので、次は「食べる」ことに専念します。

電車を待つホームで少し待ち地側があったのでベンチに座り、ひとまず「からあげっと」と「アップルパイ」を貪り食います。食べながら涙が出ましたが、構わず食べました。悲しかったけど美味しかったです。(周りの人はドン引きだったでしょうね)泣きながら食べたからか電車の中では少し落ち着きました。


いただきます

1時間後家に着いたらまた涙が溢れます。夫にはすでにその旨LINEをしており、その「流産」という事実に驚いた返事が来ていました。帰ったら話そう、とも。

家に帰ったので、やっと周りに気を使うことなく泣いて食べることができます。涙を拭くことなく、次はラスボスである「ダブル絶品チーズバーガー」を喰らいます。

「…美味しい。」

ずっとカロリーが、お値段が…となかなかな食べれなかった商品なのですが、この時ばかりは針が振り切れました。口いっぱいに広がるこの肉肉しさ。チーズも美味しい。塩分が多く感じましたが、目からも塩分が流れているのでプラマイゼロでしょう。圧倒的カロリーを食べながら泣きました。

ひたすら悲しくて、腹が立って、悲しくて。
こんなに悲しいのに、美味しいバーガーに腹が立ちました。こんなに悲しいのに、美味しいと感じる私自身にも腹が立ちました。


ごちそうさまでした

満腹感と泣き疲れて少し落ち着いた頃に、仕事中の夫から珍しく電話が鳴りました。私の精神状態を心配してくれたようです。流産に至った経緯や院長先生から言われたことを淡々と話しました。電話が終わった後、糸が切れたかのようにソファーで爆睡。これで「泣いて、食べて、寝る」コンプリートです。

その晩は夫が珍しくも早く帰宅し、夫婦で話し合いをしました。その時には私自身少し落ち着いており、帰宅時私の表情を見て夫が少し安心したように思います。

夕食後、夫がおもむろに「何かやけ食いした?」と笑いながら聞いてきました。
私「・・・・」
その言葉に目を逸らす私。なんでバレたのでしょうか。正直に食べたリストを話すと、やっぱりなと納得していました。昼に電話した際に少し声のトーンが夫が想像していたよりも落ち着いていたので「ああ、きっと何か食べた後なのだろう」と予想していたようです。行動パターンが読まれている。さすが結婚もうすぐ6年目。

資金について心配する面もありますが、もう一度体外受精をしたい旨、夫に伝えました。確かにこのお腹にいたのですがら、諦められない、今後年齢を重ねるとさらに確率が下がっていくので今のうちに試したい、と。

夫も同じ気持ちとのことで、また一からリセットして一緒に頑張って行こう、と絆を深めました。


本音

実はこの不妊治療ブログも、この回に関しては書くのに2週間の期間を空けました。悲しい気持ちが蘇り、一文字も書けなかったからです。もう少し自分の中で過去になったら、書こう。そう決めて、2週間後の今やっと書けるようになりました。

私のブログをいつも読んでいただき、フォローや、♡を押してくださったり、コメントをくださる方々がいてくださるからこそ、逃げることなく現実に向き合え、ちゃんと自分の体験談を書き続けようと思えたと思います。改めて、皆様に感謝を。いつも本当にありがとうございます。

妊娠7週目にして流産。とても辛い経験となりました。
院長先生によると妊娠した人で流産の経験があるのが40%ほどだそうで、その割合の多さに驚きました。こんな思いをされている方が他にもいると思うと胸が締め付けられます。改めて、不妊治療は「夫婦一緒に頑張る」ことが大切で、どんな結果になろうと、夫婦で分かち合い消化して幸せを願う関係でありたいなと思いました。

今後からどうするのか、夫とちゃんと話し合い、お互いが納得して幸せになる未来を作っていきたいと思います。

 

次回はこの診察のさらに2週間後の3回目の診察へ向かいます。本当に流産となったのか、出血はあったのか。

次回もお楽しみに!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ご意見・アドバイス・感想 等 頂けるとうれしいです!

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