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ある独白#8

耀子は気味が悪くなって管理人に、
訪ねて来た者がいないか確かめた。
管理人は、『弟の竜次が来ている』と、疑いもなく答えた。
弟の竜次
耀子には弟はいない。
しかし、竜次という名前にひっかかるものがあった。


耀子は自分の部屋の前に立ち、息を整えて思い切ってドアを開けた。
そこは見違えるように片付き、きれいに掃除され、
さらに夕食が出来上がっていて、おいしそうな匂いがただよっていた。

リュージは、『お帰りなさい』と言って、すぐに耀子の前に現れた。
どこかで見た顔だった。

「わたしは葛城博士の作ったRP7型ロボット第一号・リュージです」
確かに見た顔だ。
新聞にでかでかとリュージの写真が乗っていたのだから。

葛城博士に、お嬢様のお世話をするよう、
言いつかってきました。」
耀子は研究者らしく、この人間の男と寸分違わぬリュージの顔に
おもむろに手をあてると、ぺたぺたと全体を調べるようにふれた。

「驚いた。本当に人間とほとんど同じだわ。
いや言われなければ、私にもロボットとはわからない。
パパはすごいものを発明したものだわ」

それから あらためて自分の部屋をながめた。

ありがとうございました(*'▽')

ある独白#8我が永遠の鉄腕アトムに捧ぐ


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かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね

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#9へ続く
https://note.com/mizukiasuka/n/n6c1b3d8e32c0

#1最初からは、こちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/nb5ab031cb177



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水月あす薫SIRIUS
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