鎮魂歌（レクイエム）－一度も会えなかった友へー

あなたのお父様からのお手紙を読んでから　

私の心は問い続ける

あなたにとって私は何だったのか
私にとってあなたは何だったのか
私は少しでもあなたの助けになったのか
あなたのお役に立てたのか
あなたの人生での私は何だったのだろうか

中学の時　文通を始めた時
あなたは養女である事を明かしてくれた
本当の両親は大切だけど　
今の両親はかけがえのないものだと

あなたは言っていた
あなたは結婚をして　育ててくれた両親と同居し
三人の子の母となり　そして離婚し
ひとりで働きながら　三人の子を育てていた
並みの苦労ではなかったと思う

長女が昨年成人し
長男は今年が成人式
次女は今春高校卒業

長男の成人式後まもなく　
次女の卒業を見届けることなく
あなたは逝ってしまった

三人のお子さんを残して逝く事は　どれ程無念だったか
同じ三人の子を持つ親として　その胸中を思う時
私はこぼれ落ちる涙を抑えることができない

最後の手紙は平成十年頃　最後の年賀状は昨年
最後のメールは昨年の四月
私はどうしてもっとメールしなかったんだろう
あなたとの時間が　もうないなんて思いもしなかった

お父様のお手紙を読んでから　昔のアルバムから
あなたの写真を探した
でも　どうしても写真が見つからない
私達は知り合った時　写真を交換したはずなのに

私は自分の成人式の写真を　結婚式の写真をあなたに送ったはず
でも確か　あなたからは写真をいただけなかった
それでも知り合った時の写真すらないなんて

メールのやりとりもあったのだから
写メールだって送れたはずなのに　どうして・・・

最後のメールの時　
子供から手が離れたら会いましょうと
約束したよね

果たされなかった約束　とうとう会えなかったあなた
それでも私はあなたを忘れられない
私の中にあなたは確実に存在した

あなたの顔を思い出す事ができなくても　私達は友達だったよね
だから・・・涙が止まらないんだよね

きっと私は　この先もずっと問い続ける
あなたにとって私は何だったのか
私にとってあなたは何だったのか

私は決してあなたを忘れないからね　
大切な友達だったあなたを

心よりご冥福をお祈りいたします

２００７年

この何年か前から　次々と友人を　送りました。
でも　１２時間　涙が止まらなかったのは　
この時が　初めてです。

（夕方５時から　夕食も摂らず　朝の５時まで泣き続けました。）
そして　涙が　枯れることも知りました。
（いわゆる　脱水状態になりました。）

彼女は　文通相手だったので
遠い土地に住んでいたし
告別式にも出られず
亡くなったのを知ったのも
半年後でした。

告別式というのは　生きている人間のために
行うものだと　初めて知りました。
告別式で死に顔を見て　本当に亡くなったと
認識し　あきらめる・・・
彼女の場合　これが　できなかったのです。

顔の見えない　お付き合い。
ブログとは違う　文通という　昔の付き合い。
ブログをはじめ　
考えることが多くなりました。

彼女は　今の私を　なんと言うでしょう。
彼女が　このブログを読んだら
なんと言ってくれたでしょうか・・・・
⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑⇑
上記、某ブログより、そのまま転記。

鎮魂歌（レクイエム）－一度も会えなかった友へー

かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね

駒草－コマクサ－