エンドレスヒール#30 -3.11
3月6日(日)
一昼夜、考えた。
福祉の仕事は、望んでついた職だった。
昨年、2010年4月にヘルパー講座を申し込み、5月から三ヶ月間、土日以外は仙台の中心部に地下鉄で通った。
三ヶ月で取得できる資格は、
2級ヘルパー
全身性障害者ガイドヘルパー
視覚性障害者ガイドヘルパー
の 三つだった。
しかし、介護事務も一週間座学があり、希望者のみ、試験を受けることができた。
和美は、介護事務の試験も受けようと決めていた。
試験は、2級ヘルパーの実習 施設二日・デイ一日、ホームヘルプ一日の計四日が終わってから、希望を取られることになっていた。
入学時30名いた受講生は、最初の一ヶ月で25名になった。
年齢・性別は様々で、18歳~60歳までとパワフルなメンバーだった。
そして、仙台市に限らず、石巻や松島、名取、など、仙台市以外からも通って来ていた。
ヘルパー講座の終わり頃、実習が終わった頃だった。
先生が、「障害者施設に実習に行けば、障害者ヘルパーが取れる」と言った。
これも、希望者のみだったが、この施設実習が、介護事務の直前というスケジュールだった。
介護事務を受験するのは10名。
障害者ヘルパー実習に行くと、介護事務勉強ができないと誰も受けなかった。
障害者ヘルパー希望者は2名。
介護事務は、ヘルパー実習と両立できないから受けない、と言った。
唯一、和美だけが、介護事務受験と障害者ヘルパー実習、両方をすることにした。
障害者施設実習は、8月第一週の金曜日。その日曜が、介護事務の試験だった。
和美は、もう一つホームヘルプ実習で人とは違うことをした。
ホームヘルプは女性は問題ないが、男性の実習受け入れ先が少なかった。
それに該当するので、介護タクシーの実習に帰ることが出来た。
男性が介護タクシーに実習に行くと聞き、興味を持った和美は、ホームヘルプ実習を介護タクシーに変えてもらえるよう、先生に頼んだ。
和美の実習は、荒浜の介護タクシーとなった。
そして、障害者施設に実習に行き、翌々日に受験した介護事務試験。
卒業後 合格した。
和美は三つの資格に加えて
障害者ヘルパーと介護事務の資格、全部で五つの資格を取得した。
思えば、怒涛のような日々だった。
そんなにして取った資格。
8月末には就職先を探し、9月初めに就職した。
やりたくて やりたくて 望んできた 職場だった。
続く
2011年4月16日(土)
エンドレスヒール#30 -3.11
かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね
次回 エンドレスヒール#31 へ続く
前回 エンドレスヒール#29 はこちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/na100783e9366
エンドレスヒールをまとめて読めるマガジンは、こちらから
https://note.com/mizukiasuka/m/m3589ceb09921
もしよろしければ、サポートしていただけると嬉しいです。いつも最後までお読みいただき、ありがとうございますm(__)m(*^_^*)