ある独白#5
今から約六十年ほど前、葛城博士はこの研究所を兼ねた屋敷の中で
一体のロボットを完成させた。
それこそがRP7型ロボット第一号・リュージだ。
リュージは二十歳前後の青年の姿をした、
完璧な人型ロボットだった。
博士は、彼に葛城竜次という人間の名前を与え、
自分の息子としての最低限の知識を与えると、
ロボットであることを隠して、
大学に入学させた。
リュージが人の中でロボットと気づかれず生活できるか、
という実験だった。
葛城博士には当時大学を卒業したばかりの、
耀子(ようこ)という娘が一人いた。
幼くして母を失い父一人子一人だったが
研究にばかり没頭し家庭を顧みない父に絶望し
中学の時から全寮制の学校に入り、
もう十年、親子は会っていなかった。
だから耀子は、父が新型ロボットを開発したことなど
露ほども知らず、しかし皮肉にも大学卒業後選んだ進路は
父と同じくヒューマノイドの開発だった。
そのために、耀子はさらに大学院に進学した。
ありがとうございました(+o+)
ある独白#5我が永遠の鉄腕アトムに捧ぐ
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#6へ続く
https://note.com/mizukiasuka/n/n7fab838f0d0e
#1最初からは、こちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/nb5ab031cb177
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