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カオル #6
遠くで家のチャイムの音が鳴ったような気がした。
それは長い間隔で二回、
それから けたたましく続けて鳴った。
晃二は夢から急にさめたように飛び起きた。
となりには まだカオルが
けだるそうに 横たわっている。
あわてて服を身につけると、一階に下りた。
ドアを開ける前に玄関の鏡が目にとまり、
あわただしく身づくろいして、身を整えてドアを開けた。
「な~んだ、いたんだ。
いないかと思って、帰ろうかと思ったぞ。」
顔をふくらませて立っていたのは
クラスメイトの 宮野柚季(みやの ゆき)だった。
「え・・・なんだよ。何しに来たんだ?」
「何しに来たはないでしょ?
遊びに行っていいかって聞いたら、いいって言ったじゃないの。」
晃二はめんくらっていた。
首をひねって考えてみる。
柚季は高校で同じクラス。
高校に入ってから知り合ったのだが、
欠席が多くあまり話した記憶がない。
いつもは制服のスカートを 思いきり短くしているが、
今日は私服なので肩を出して
チュニックにジーンズスタイル。
そしていつもどおり化粧にピアス、
付けまつ毛にマニキュア、髪は金髪にしている。
晃二は この前いつ柚季と話たか
思い出そうとしていた。
第一 なぜ柚季は晃二の家を知っていたのか。
「晃二、お客さん?」
声の方を振り返ると、
まだ女装したままのカオルがいた。
ありがとうございました(゜_゜>)
カオル #7へ続く
カオル#6
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かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね
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