Love's night #6
勢(せい)とタカネが知り合ったのは一年半ほど前のことだ。
更冴(さらさ)の保育園に、タカネが大学の教育実習生としてやってきた。
更冴は最も長い延長保育の子供だった。
いつも一番最後に勢が迎えにきた。
あまりに勢が若いので、最初タカネは、年の離れた兄か、と思ったようだ。
しかし園の先生たちから、父親であること、
大学に通いながら更冴を育てていることなどを聞かされた時には
もう二週間が過ぎていた。
タカネが大学にもどると、更冴は元気をなくしているようで、毎日
「タカネせんせー どうしてるかな」
「タカネせんせー もう来ないのかな」
と 繰り返し勢に話した。
勢は更冴が その言葉を繰り返すたびに心が痛んだ。
朝と帰りの一日二回、たった二週間の付き合いだった。
取り立てて個人的な話をしたわけではない。
ましてタカネくらいの女の子は大学にたくさんいる。
もちろん、決して恋愛感情を持たないように自制してきた。
その勢が、波立つこの気持はなんだろう。
それでも 二度と会わないのだから、
これでよかったのだと 自分を納得させた。
ありがとうございましたm(__)m
Love's night #6
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かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね
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#7へ続く
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#1最初から
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