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トンニャン過去編#5エピローグ(最後)
※この物語は「阿修羅王」編・「アスタロト公爵」編の本編であり、さらに昔1970年代に描いたものを、2006年頃に記録のためにPCに打ち込んでデータ化したものです。また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです。
宇宙の各所で爆発が起こり、灰と塵が舞う中、トンニャンは今にも消えそうに薄くなっていくアシュラを腕にかかえていた。
すでにアシュラの重さはほとんどなく、意識はとうになくなっている。
「ほら、アシュラ。宇宙が消えていくよ。もう、善も悪も無い」
何度、この光景を見てきただろう。無が闇となり光が生まれ、宇宙が形成され、生物が生まれ、そして再び無に還る、この繰り返しを。
でも・・・今度の世界は悪くなかった。
トンニャンは、少し微笑んでアシュラを見た。
トンニャンの腕の中で透き通っていく美しい少年。彼と生きた日々・・・。
アシュラの身体は、腕をすり抜けるように、すうっと消えていった。
「逝ってしまったんだね」
宇宙が消えていく。光が消えていく。闇が訪れる。そして無になる。
トンニャンは腰を落とし、両膝を抱えて眼を閉じた。
「また・・・ひとりになってしまった・・・。」
了
二〇〇七年平成十九年五月五日(土)
原文一九七七年八月
ありがとうございましたm(__)m
トンニャン過去編#5エピローグ(最後)
(➡はじめに戻る‥‥プロローグに戻って、同じことを繰り返す)
長い長い物語のラストは、アシュラと出逢った頃には決まっていました。
未だに完成していないこの物語の、決まっているラストを忘れないうちに描いておこうと、記録しました。
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#6へ続く
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