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ジングルグラッセ(ちょっと不条理#6)

グラッセというと いろいろなものが思い浮かぶ。


イメージとしては バターでいためたニンジンとか・・・


甘くておいしい マロングラッセとか・・・


「グラッセは好き?」

「どの グラッセ?」


「ジングル グラッセ よ」


「あ~~ぁ、好きだよ。バターは無塩じゃなくて 塩分入りでね。」


「でも 素材自体にも塩味がつてるんじゃない?」


「それは そうだけど、ちゃんと血抜きをしないと 生臭いよ」


「あ、それ、面倒くさいな」

「なんだい、自分でジングル グラッセ 食べたいって言ったんだろ?」


「食べたいんじゃなくて、好きか、聞いただけ」


「はい、はい。じゃぁ おばあちゃんが 作ってあげるよ」


「やった~~~ぁ!!」

「初めから 作って欲しかったんだろ?」


ふふん と笑う声が聞こえた。

仕方ないねぇ。孫の頼みじゃ・・・・・あれ、時間かかるんだけどねぇ。


シメテからの処理も、大変だし・・・・。


老婆は 地下倉庫に材料を取りに行った。


まもなく 獣の叫ぶような声がして・・・。


ジングルグラッセって 言ってたけど 本当はジャングルグラッセ。

ジャングルに住んでいる言葉が通じない野蛮なものは バターで焼かないと・・・・。

ありがとうございましたm(__)m

ジングルグラッセ(ちょっと不条理#6)

最新作「駒草ーコマクサー」
かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね

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