noteといふものを、我もしてみむとてするなり ~コントロールエルフ入門~
こんにちは、shadowverseチーム "DUF"のリーダーをしております、みずき(@mizuki54_sv)と申すものでございます。
noteを書くことには興味がありつつも、自分の文章力と実績(実力)の不足はもちろん、主に「面倒くさい」という理由でこれまで逃げ続けていました。
とはいえ当方塾講師をしている者なのですが、生徒さんには宿題を面倒がらずにまずやってみろと言っているにも関わらず本人がコレでは後ろめた…示しがつかないので重い腰を上げた次第です。
まぁ、寝そべって書いているので物理的には腰は上がってな…おっと、ぐだぐだした前置きはここらへんで切り上げておきましょうか。
と、いうわけで記念すべき初noteは「コントロールエルフ」で優勝していくことにするわね(cv.大蛇〇)
あ、ちなみに有象無象の思考整理メインの自己満足なのでもちろんすべて無料です。少しくらい参考にしてもらえるだけでもありがたいです。
1.コントロールエルフの立ち位置について(WUPアディショナル環境)
記事の本文に先立ちまして、初めに”なぜ数あるデッキの中からコントロールエルフを扱うのか”という点を明確にしておく必要があるでしょう。
端的な結論から先に書くと、「環境が後ろ寄りになり、大型の即時型バーストダメージで決めるデッキが減ったこと」が決め手になっています。
先日のアップデートにてWUPのアディショナルカードが実装されましたが、環境とみなさんの印象に大きなインパクトを与えたのはおおむね以下の2つのクラスかと思われます。(ほかのクラスももちろん語るべきポイントがありますが長くなるので割愛します。)
・ヴァンパイアの新ゴールドカード”背徳の狂獣”を採用したヴァンパイアデッキ
→ドローの打点変換により従来よりあったバーン型、機械Vにおける”鋼鉄と大地の神”のバリューの強化(そしてイラストがどう見ても…いや、なんでもないです)
・上方修正を受けた”紫紺の抵抗者・エンネア”や各種アディショナルカードを採用したネクロマンサーデッキ
→どのカードも単体のカードパワーとして高く、耐久性が向上した結果、”トート”の起動→バーストなどといった試合展開が増加
アディショナル以前のWUP環境は”鋼鉄と大地の神”を他クラスより早期着地して、圧倒的なコストの踏み倒しムーブを押し付けることが可能な「自然機械D」「機械B」というデッキタイプが台頭していましたが、これらのデッキが従来と比較して減少し、上記のデッキが増加したことからも分かるように、「強いムーブの始まりは7,8tから」という試合の割合が増えたように思います。
このため「『回復力』と『除去』を兼ね備えつつも、『OTK(ワンターンキル)』を決めることが可能なデッキ」の立ち位置が良くなったと個人的には考えており、そのわがまま3点セットを兼ね備えたのが「コントロールエルフ」です。
”無窮の輝石・カーバンクル”のスタン落ちによりコントロール力が落ち、序盤に攻め切られることも増えましたし、前環境よりも”豪風のリノセウス”への依存度は高くなっています(ミッドレンジリノセウスという性格が強くなっている)が、それでも優秀な回復や除去が多いこのデッキは「リノセウスが少し遅刻しても勝ち切ること」を可能としています。
それでは、まず構築についてみていくことにしましょう。
2.構築について
こちらは僕が実際に回している構築です。アディショナルカードは”森を彩るもの・エルフクイーン”の1枚採用のみです。ってか、一番オーソドックスな形なのかなと思います。
デッキ構築の話をすると以下のカードは確定枠として、
残りの枠、とりわけ「ドローソースの枚数と採用バランスをどうするか」が人によって分かれるところだと思いますので、自由枠のカードの採用理由と不採用理由について話していきます。
3.採用理由について
先に僕の構築基準を話しておくと、ドローソース(ここではハンドを増やす2枚以上のドローカードを指すこととします)は計4枚であり、ハンドを減らせるカードの評価が高めになっています。
『幻想の妖精竜』(1枚追加)
1コストの破壊数さえそろっていれば、1コスト頭3ヘルスデカデカうはうは守護、さらに”導きの巫女・コッコロ”のUBを稼ぐ超破格の性能です。また、後述するように
・5枚の破壊条件をあえて満たさない立ち回りをすることで疑似盤面ロックできる
・1コストでハンドを減らせる
以上の点から強く使えるシーンがかなり多いためここは限りなく3枚確定枠であると個人的には考えています。
『プライマルギガント』(1枚追加)
・1コスト4回復が弱いわけないだろ!いい加減にしろ!
・8tで場の大樹回収→9で1,2,3,12コストフォロワー展開→バフとか云々で勝つプランを立てられる。
・とはいえ、ハンド枯渇の展開で手札にくると眉間にしわが寄るので3枚確定とは思っていません。
『ワンダーコック』(2枚採用)
プレイ枚数稼ぎに貢献する”ナチュラル・マナ”と”荒野の休息”、除去の要の一つ、”アウェイキングガイア”をサーチでき、なおかつ序盤に集まりすぎると苦しい”アウェイキングガイア”を3枚採用にせずともコスト下げに必要な前者2種のカードと一緒に持ってくるので、確定サーチではありませんがものすごくかみ合っています。
ただ、サーチ対象を固めて引いてしまったときが弱いので3枚採用ではありません。
『豊穣の季節』(2枚採用)
2プレイ以降にプレイすると3ドローする精神統一。盤面に干渉できる点とサーチという点に関しては”ワンダーコック”に軍配が上がりますが、こちらは「盤面ロックを可能とするドローソース」であることがミソです。
手札が枯渇しているときは一気にリソース問題を解決できますが、逆にハンドが圧迫しているときは吐きづらくなるカードなので2枚採用としています。
『森を彩る者・エルフクイーン』(1枚採用)
僕は進化前の女王様にOTKされました。オーブ推奨です。
3/2/3守護ワンドローで使いやすく、進化時に”森の意思”というSUGEEEEE性能です。今環境では主に”マンマル2号”やヘルス5へのシンプルな回答として役に立っていますが、序盤(先攻時)に”アリアの旋風”が引けないときに守護として立てて次以降のターンの処理を楽にするという役割もあります。
ただ、進化は”豪風のリノセウス”に出来る限り残しておきたいことや、3コストが4枚プレイの達成の観点で重く、重なってしまうと動きが鈍くなりなおかつハンドも減らせないため1枚のみの採用です。
4.不採用理由について
候補は沢山あるかと思いますが、僕の中で検討したカードについて言及します。
『追い風の精霊』
恐らく、候補カードの中でも最有力のカードかなと思います。実質1/2/2で5枚目以降のプレイをドローに変換するカードで、このカードを採用していると、例えば先攻時のマリガンで”ナチュラル・マナ”をキープして5tのプレイ枚数を稼ぎつつも大量リソース回復といったムーブも出来るのですが、盤面に残されて自壊できなくなった時に逆にムーブが制限されてしまいます(機械Wで”機械生命体”を残されて、ハンドが燃えまくるみたいな話)。
そこにバウンス札を切らされるのは個人的に疑問符が付いたため不採用としています。
『スケアリートレント』
2/2/2の標準スタッツに加え、ナテラ(+フェアリー)生成というシンプルに強い性能で”幻想の妖精竜”のカウントにも貢献しますが、”ワンダーコック”から”アウェイキングガイア”を持ってくる可能性を減らすことがネックとなり不採用です。また、2tで2/2/2を出しても今環境は”デュアルエンジェル”によって簡単にテンポを取られてしまう環境的な要因も大きいです。
『フォレストムーブ』
2コストで+1/1バフと突進付与して攻撃前に攻撃力分のダメージを与えるスペルで、大型フォロワーの守護に役に立ったり”豪風のリノセウス”が頭3以上のフォロワーにも当たって処理できるようになるのは偉いので採用候補です(エルフクイーンと入れ替え)が、多面除去の方が輝きやすい環境なので現状不採用です。
5.マリガンについて
「リノセウスを早く完成させたもの勝ち」の意識が強すぎると(否定はしませんが)運に依存してしまい勝率が落ちてしまうデッキです。これは後で立ち回りの解説でも言及しますが、まずは
「リノセウス完成の速さを最優先した方が良い対面」(Aパターン)
→D全般(特に”呪われし影・ヴァイディ”の採用がある機械自然D)、機械V、自然(キャル)W、(自然Nc)
こちらは一気にバーストする手段を持つアーキタイプです。機械Vが対面していて一番バランス感覚が難しい対面ですが、7t目に”鋼鉄と大地の神”をプレイさせない(ようにリノセウスリーサルをちらつかせる)ことが勝率を上げるという認識です。
「受けきって後半一気に捲り勝つ意識をもつ対面」(Bパターン)
→上記以外
という認識を前提として、2パターンのマリガンについて書いていきます。
《Aパターン》
・共通 豪風のリノセウス(バウンス札はセットキープ)、3コストのドローソース
《Bパターン》
・共通 3コストのドローソース
・先攻 (V対面のみ)豪風のリノセウス(バウンスカードはセットキープ)
他の対面では3コスドローソースとリノセウスがセットキープとしています。
・後攻 アリアの旋風、森を彩る者・エルフクイーン、豪風のリノセウス(セットキープでバウンスカード)
ポイントはBパターンの方で、「先攻ならばリノセウスは(ドロソがくっつかなければ)返してドロソ全力」です。Bパターンの対面における一番の負け筋は「リソース枯渇により処理しきれずに押し負ける」ことで、後攻であれば「序盤の展開を返せないこと」なのでマリガン、並びに序盤は負けないことを優先していいでしょう。
ただ、ヴァンパイア対面はバーンVと機械Vの区別がつかないため”豪風のリノセウス”はキープしています。
6.立ち回りについて(全体的に)
扱いとしては難しいデッキですし、身もふたもないことを言えば「使っていくうちに感覚として理解、蓄積しよう」という話になってしまうのですが、基本的な思考についてまずはまとめておきましょう。
A. 顔はリソース。処理は出来るだけまとめて。
B. 処理を考える前に考えるのは盤面ロック(放置択)。
C. 0コストのナテラの大樹やマナをむやみに開かない
普通の勉強でもそうですが、公式とか定理をパッと見ても頭に入らないので簡単ではありますが、具体的な例と一緒につかんでいきましょう。
上は対自然NcのワンシーンのSSです。ここで対空射撃を使って1体を処理することもできますし、そこから再びワンダーコックを出してハンド補充することも可能です。しかしながら、バウンス札を一枚吐いた挙句に次のドローが燃えてしまいます。
自然Ncは”トート”によるバーンダメージが強力ですが、前半にアグレッシブに顔を詰めるデッキではありません。よってここは筆者は休息エンドでいったん受け、プレイ枚数に貢献する0コストの大樹をキープしつつ、次のターン”森を彩る者・エルフクイーン”で全処理するプランを取っています。
B.については以下の画像が分かりやすいと思います。
(1コストは4枚破壊、リノカウントは4。トート起動済み)バウンスかリノセウスが2枚くれば次で勝ちですが、ナテラの大樹を破壊するたびにスタッツが上がる”コープスドッグ”がいますね。
ここで”アウェイキングガイア”を使って処理することは可能ですが、返しのターンで”大妖狐・ギンセツ”のアクセラレートが来て守護が並んだりすると次で決めることは困難になってしまいます。
なので、ここは処理せずに疑似盤面ロックの択をとりましょう。
(プライマルギガント→妖精竜→季節→妖精竜と動いた後です。)
”豊穣の季節”を打ったことで次ターンの選択肢が増えており、”イグジストソード・ギルト”による盤面自壊が仮にあったとしても守護は2面までしか並ばず、それも”アウェイキングガイア”と”対空射撃”で突破可能です。
このように”幻想の妖精竜”は1コスト破壊の条件を達成していなくても(むしろしていないときの方が使いやすいシーンも多い)、疑似盤面ロックに貢献しやすいです。
また、V対面では”アーマードバット”や”マシンナースデビル”のリーダー効果により盤面ロックを狙いやすいため常に処理よりも先んじてロック択を模索する癖をつけておくといいと思います。これは他のデッキを使った時のロックケアにも活きてくるのでおススメです。
また、7,8t目くらいになってもリノセウスが引けない試合もあるかと思います。その際には8t目に場の"ナテラの大樹"回収→9t"プライマルギガント"などといった盤面押しつけプランを考えましょう。
"導きの巫女・コッコロ"をバウンスして繰り返しバフすることで勝ち切る試合も1割弱ある、というのが個人的な所感です。「リノセウスに必ずしもこだわる必要は無い」という思考をもつことが勝率を上げると考えています。
7.立ち回りについて(対面別)
「リノセウス完成の速さを最優先した方が良い対面」(Aパターン)
《対ドラゴン、自然ウィッチ》
・”アクティブエルフ・メイ”の直接召喚によるデッキ圧縮を積極的に検討しましょう。(ただし、ハンドを燃やさないことを重視。)
リノセウスのカウントを稼ぐ札を引き込むことが勝ちにつながるので、もし4プレイするとハンドがであふれる、という時は4プレイそもそもする必要があるか、という点と「4プレイした時のハンドを9枚にしておいて、メイを燃やしてその後にハンドを減らして受けを作る」というテクニックも必要になってきます。
もちろん、処理も必要なので「”メイ”をハンドに入れておくことと次のドローの価値を天秤にかける」ことを忘れないようにしましょう。
《対機械V》
前述の通り、盤面ロックを狙いやすいリーダーなので(上手い方はきっちりケアしてきますけどね。。)ほかの対面よりもロックを更に意識したいです。
また、終盤は”夜明けの吸血鬼・ノイン”による守護展開を返せる”アウェイキングガイア”の重要性が爆上がりなので、”深紅の抗戦者・モノ”が来た際に一発でリーサルを食らわない範囲での必要最低限の処理を心がけましょう。
《対自然Nc》
絶対に早期にリノセウスを完成させたい対面ではありませんが、完成が遅れる場合"トート"によるバーストダメージがゲーム後半の脅威になります。
無闇に"幻想の妖精竜"や"導きの巫女・コッコロ"などで盤面を強化してしまうとラストワードが付与されたフォロワーの当たり先となってしまうため、"アリアの旋風"を駆使して自分の盤面を空で返す立ち回りも必要となってきます。
「受けきって後半一気に捲り勝つ意識をもつ対面」(Bパターン)
・マリガンでも触れているとおり、リノセウスを急ぐ必要はあまりありません。しっかりとコンシードできる除去と回復、それを実現するリソース確保をしていれば勝ち切ります。
勿論上振れにより、耐久しきれない試合もありますが、可能性としては低いので割り切りましょう。
《ロイヤル》対面は展開からの”信念の剣閃”も強力ですが、”ライノスナイト・パトリック”や”不敗の剣聖・カゲミツ”と”君臨する猛虎”の組み合わせによるリーサルが脅威になるので、”幻想の妖精竜”のスタッツを大きくして後半に立ててリーサルケアすることを念頭に動きましょう。
《対機械Nm》
"アウェイキングガイア"をいかに"天地の侵略者・ベルフォメット"に合わせられるかが鍵となります。最近は"天界の門"採用型が増えているため、6tに着地されると苦しい展開になりがちです。3t目に"ワンダーコック"をプレイし、4t目から少々無理しても4プレイを達成しておくことも検討します。更に数が増えるようであればメタとして"自然の侵食"のようなアミュレット除去の採用も検討余地が出てきます。
コントロールエルフは「処理をどこまでするか?」「手札を減らすためにどれを捨ててもいいか?」という選択肢が非常に難しく、慣れを必要としますが今環境の立ち位置もアディショナル前よりもいいのでこの機会にぜひ触ってみてください!
あくまで自己満足で書いているものですが、少しでも参考になる部分があれば幸いです。
長くなりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました!
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みずき/DUF
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