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ALIFEから考える組織デザイン

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組織はひとつの生命体と捉えることができます。進化しつづける生命の仕組みを研究しているALIFE(人工生命)の研究から組織のデザインについて分かってきていることなどを紹介します。
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#集団

新しいヒト・モノ・コトの見つけ方とネットワークが成長する仕組み

今回は、前回の記事の中でお話した、集団を構成している要素の関係性や相互作用について、他のモデルを紹介したいと思います。 組織のような集団の構造や、そのダイナミクスを変化させたい場合には、トップダウンによるコントロールではなく、相互作用の在り方を変化させボトムアップな変化を促すことが必要になります。では、相互作用の在り方が違うと、集団全体にどのような変化をもたらすのでしょうか? 集団の変化をネットワークで捉える 集団がどのように変化していくのか、それを可視化するひとつの方

チームが成功するためには「無意識のバイアス」を取り除くことが大切

個体の進化から協調的な集団の進化へ。ALIFE研究を振り返ってみると、個体の形成や自己複製といった、生命の基本機能を人工的に作り出そうとする「個体」に焦点を当てた研究から個体同士の相互作用が集団として作り出す創発現象へ、そして振る舞いが異なる個体の集団がもたらす大きな力を実証する研究へと変化してきました。 個人からチームへ 私たちが生きる社会でも問題が複雑になるにつれて、個人ではなくチームによって解決されることが増えてきています。 たとえば、次の図は1980年から2015