リオデジャネイロで身をもって学んだ防犯対策
どうしても盗られるのがリオ?!
強盗スリかつあげ頻発
ブラジル滞在中、大事な物を盗られない方法は?
極論、持ち歩かないこと。
でもスマホもお金も必要だし…
路上にて
私が持ち歩くのは
中古のスマホとクレジットカードだけ。
盗られた場合はすぐ止められます。
あと現金を300レアル(約9000円)。
・人通りが少ない
・死角が多い
など強盗しやすい道・場所を避けます。
ほかにも
・現金を極力見せない
・歩きスマホをしない
・イヤフォンをしない
・背後から近づいてくる車両に注意する(2人乗りバイクは特に疑わしい)
リオは金銭目的の犯罪が日常です。
2018年は12万人が強盗の被害に遭いました。
市民の約54人に1人が被害者。家族親族、友人で被害に遭ったことがない人はいません。
「リオから引っ越したい」
「安全に暮らしたい」
という声はよく聞きます。
市内で事業を営む年配の夫婦は、子の成人を機に郊外に引っ越しました。
ある起業家の女性は、市内を避け郊外に宿泊施設を開業しました。
軽微な被害は行政に報告されません。
資金が不足しているので捜査もそれなりです。
警察の行政活動も限りがあります。
犯罪を抑止しきれていません。
犯罪者は刃物や銃器等で武装しています。
強盗に極力遭わない方法とは。
どうしたら良いでしょうか?
強盗に遭わない為に
犯罪者はターゲットを観察し、待ち伏せします。
▼強盗の瞬間(閲覧注意)
在リオ日本領事館は
「行動のパターン化を避けること」
を呼びかけています。
待ち伏せのリスクを減らせます。
◇◆◇
あるブラジル人に聞いた防犯対策
「盗られたくない物は持ち歩かない」
自宅なら盗られなさそうです。
しかし本当にそうでしょうか?
滞在先・自宅にて
物件選びは油断できません。
もし寝込みを襲われたら…
寝込みを襲われにくい物件ってどんなところでしょうか?
在リオ日本総領事館によれば…
ただ「安全」にしていてもやられる時はやられます。ポルトガル総領事がその最たる例です。
▽ポルトガル総領事公邸
在リオ日本総領事館は「門番にも自分の経済状況や旅行予定等を不用意に話さないでください」と呼びかけています。
リオは経済格差の物凄い街です。貧富が近接している街でもあります。私が以前住んでいたボタフォゴの目抜き通りの集合住宅は、門番が24時間体制で詰めていましたが、全員が近隣のファヴェーラに住んでいました。みんな気の良い責任感のある真面目な働き手でしたが、
出来心!
犯罪者になろうとする動機を
門番に与えてはならない
ということだと思います。
持てる者からであれば
たとえ暴力等の不正な手段でも財産を奪って良い
という義賊方式。石川五右衛門やルパン三世、鼠小僧、ロビンフッド、『ペーパーハウス』…
◇◆◇
もし強盗に遭ったら
刃物や銃器で武装した者に間合いへ入られた!
相手の要求を飲まない限り解放してもらえません。
相手の武装解除を教える護身術はありますが…
ただ、それは「殺しに来た相手」から逃れる最終手段だと思います。
格闘のプロも言っています。
「ナイフを持った者と対峙すれば致命傷を負う可能性が高い。可能であればまず逃げること」
アクション映画のようにはいかないんですね…
▼参考動画:格闘のプロが教えるナイフ襲撃から生き延びる4つのコツ
▼参考動画:格闘のプロでさえ致命傷
米国の警察官は
ナイフを所持する者と対峙するとき
最低21feet(6.4m)の距離を保ち
拳銃を構えた状態で対処する、そうです。
▼参考動画:警察官が語る「私にも起こりうる」
なぜ6.4mも間合いをとるのでしょうか?
そうでもしないと
簡単に相手の攻撃を受けてしまうからです。
ここに実験動画があります。
閲覧注意。ショッキングな描写です。
驚くほど簡単に刺されています。
では間合いに入られなければ大丈夫?
それだけでは不十分かもしれません。
こちらは実際に起きた事件の動画です。
刃物で突撃してくる男と対峙する警察官
(閲覧注意)
Bodycam video shows first-person view of Georgia officer's attack by knife-wielding man
警察官は、日中見通しのよい路上で犯人から相当の間合いをとっていたにもかかわらず、馬乗りで刺されかけました。
走って逃げればよいのでしょうか?
仮に可能であったとしても
逃げる体勢は重要だと思います。
相手に背を向ける一連の動作が隙になります。
格闘のプロは斜め後ろに逃げていました。
動画では刃物男は追いかけてきませんが、実際にもし追いかけてきたらどうするか…ぞっとしますね。
在リオ日本国総領事館「安全の手引き」によれば
◇◆◇
日本も物価は安いですが、
さらに安いブラジル(大体1/3)。
日本からの渡航者はネギを背負った鴨です。
追記)ブラジルも急速なインフレに直面しています。22年4月の消費者物価の上昇率は12%超え、食料品価格が上がり家計を直撃しています。食べたいものを我慢せざるを得ない人たちが増えています。
余談ですが、ファヴェーラと呼ばれるスラム地区は、家賃は非常に安く、住民は平時は安全ですが、住む上で特殊な制約があります。ある町長から実際に話を聞きました。抗争中の地区でした。ファヴェーラの特殊性とは「治外法権」です。ブラジル政府ではなく、ギャングなどの地元勢力が統治しています。そこには不文律があり、独特のポルトガル語が話されています。また、ブラジル軍・警察と地元勢力の衝突時は、流れ弾のリスクが高くなります。路上はともかく、たとえ屋内に避難したとしても、ファヴェーラ内の建築物は非常に簡素な造りのため、弾が貫通する可能性が高いです。流れ弾で命を落とす住民が後を断ちません。なので、ファヴェーラ住まいは、通常は避けた方が無難です。
(おわり)
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