Wiseを使って初めて海外送金をした
はじめに。
今回は数ある海外への送金の方法の中で、Wiseという海外送金サービスを利用した事を残そうと思う。
昨今、スマートフォンの普及やクレジットカードの普及も進み、比較的容易に海外のホテルを予約したりできるようになった。
しかし、色々な事情もあってクレジットカードが使えない場合もあったりする。
今回は2023年のGWに予定しているイギリス旅行のとあるB&Bの予約をしようと思ったが、Web上から飛べる予約フォームが23年1月末以降、全て空席なしになっていた事からメールにて予約する形になったが、カードによる予約が行えないという事で銀行口座に直接振り込む事になった。
が、生まれてから今までに海外の銀行に送金をするなどしたことがない。
取引先から開示されたのは
口座名義とその法人名
銀行名
IBAN(欧州などで使われる統一規格のコード)
BICS(上記に似たようなもの)
この4つである。
今回の場合はイギリス大手のNat West銀行の法人口座であった。
右も左も分からない海外への振り込み。とりあえずGoogle先生の力を借りてみると、大きく分けて2つの方法があることがわかった。
銀行
海外送金サービスを使う
この2つがあり、銀行の場合は各種手続きと手数料がかかる。
海外送金サービスは文字通りのサービスで、いくつか種類があった。
日本の銀行の名前がついているもの等、第一印象で安心できるサービスもあり、各種サービスにはどれもメリットとデメリット(具体的には送金の速さや手数料、または相手にもそのアカウントが必要など)があったが、今回はWise (ワイズ)というサービスを使う事にした。
1.アカウントを作る
https://wise.com/ にアクセスし、新規登録を済ませた。
この時に入力する自分の個人情報は後からも編集が出来る。
余談だが他社サービスのマイナンバーカードを使う本人確認(eKEY)で何度も弾かれた結果、調べたら記載通りに一字一句合わせないと駄目。ということがあった。
例として書類に記載されているのが○○丁目○○番○○の場合、○○-○○-○○のように丁目や番をハイフンで省略しては駄目。
と言うことで本人確認に使う書類(マイナンバーカードや運転免許証)の記載に一字一句間違えのないよう、しっかりと入力したほうが良いかもしれない。
2.送金金額を決める

かなり見やすいUIだなと思った。
送金額の部分に送る通貨の金額を入れるか、下にある受取人が受け取る外貨の金額を入力する。
今回は375£が受取人に入金されるように進める為、下の受取人様の受取額のフォームに375と入力した。
すると自動的にその時の為替レートに基づき、自動で計算が行われ、上の送金額のフォームに日本円が入った。
2022年5月23日の為替レートは1£160.49円
前回、2018年3月にイギリスに行った時は1£約145円だったのでこの4年間で15円も円安になった事になる。ヨーロッパ大好きな西洋かぶれ日本人のような私にとってこの円安は少々つらい。。。
話を戻すと今回の送金手数料は417円であった。
もっと数千円単位の手数料がかかると思っていたのでいい意味で驚かされた。
緑色の次へをクリックすると受取人の口座情報入力へと進む。
ちなみに、銀行振込手数料が0円と表示されているが、後に解説する送金用の銀行口座へ(日本円で)振込を行い、送金する方法とデビットカードを利用して送金を行う2つの方法があった。
デビットカードだとこの部分で手数料を取られるらしいので今回は銀行振込での送金となる。
3.受取人の口座情報を入力する
次のステップへ進むと個人宛なのか、法人宛てなのか、または自分宛てなのかを問われる。 今回は法人口座なので法人を選択。

ここで事前に開示されていた受取人側の情報を入力するのだが問題発生。
企業名はともかく、英国のソートコードという入力箇所があるが、こんなものは開示されていない。
開示されているのは口座名義と法人名、銀行名、4桁+2桁+2桁のIBANと4+4+4+4+6桁のBICSというもの。
とりあえずソートコードに関してGoogle検索をしたところ、IBANが分かればソートコードも割り出せるらしい。が、どうにも形式が合わない。
口座番号もIBANがあればわかるらしいが、これも桁数が足りない。
実はwiseはメールアドレスのみでも送金が行えるようだが、流石にそれでは心配。
どうにもならずに困っていたが、このフォームにはもう1つのIBANというタブがあることに気がついた。
画像の受取人の口座情報の下にある、現地の銀行口座情報の右にあるタブだ。
そもそもIBANとは何だとググるとInternational Bank Account Numberの略のようで、国際送金に使われるものらしい。国によって桁数は異なり、イギリスの場合は22桁の英数字で構成されているようだ。


しかし、開示されているIBANは合計8桁の英数字。桁が足りないのである。
ふともう1つ開示されていたBICSというものを思い出した。
確認してみるとこれは22桁!イギリスへの送金で使われるIBANと同じ桁数の英数字が書かれていた。しかもGBとその後の2桁のチェックデジットから始まっており、フォームも合っている。
もしや・・・と思い入力し、青い確認ボタンを押してみた。
するとこれは正確なIBANだったようで、次のページで自動的に受取人のBANK CODEというものが表示された。
これが開示されていたIBAN (メール記載のBIC=Bank Code) と一致した。
後々調べて分かったのだが、BICSというものはBank Identify Codeの略でそれにSがついていたもの。
メールに記載されていたIBANとBICが逆になっていたということだった。なんておちゃめさんなのだろう。
なにはともあれ、ここでホッと胸を(無いが)なでおろした。
4.本人確認をする
ここからはスマートフォンと付箋サイズの小さな紙を使う。
画面に表示された二次元コードをスマートフォンで読み取る。
するとWiseアプリが立ち上がり、本人確認へと進んだ。
Wiseアプリが入っていない場合はインストールする事になるので、事前にAPP storeやGoogle Playからアプリをインストールしておくと良いだろう。
本人確認にはマイナンバーカードや運転免許証が使える。
今回私はマイナンバーカードで手続きを進めた。
二次元コードを読み取ると自動でアプリが立ち上がり、本人確認の画面へと切り替わった。
画面に4桁の確認コードが表示され、手続きを進める為の手順が表示される。
画面通りにスマートフォンのカメラを使って撮影を進める。
画面に出た確認用の4桁の番号を(できるだけキレイに)手頃なサイズの紙に書き、それと一緒にマイナンバーカードの表面、斜めからみた表面、裏面を撮影することになる。
撮影が終わったらアップロードをするのだが、この画面に不具合でもあるのか、アップロード中から画面が切り替わったと思ったら二次元コードを読み取った後の画面に戻ってしまった。
不具合なのだろうか…?
とりあえず、もう一度同じ撮影をし、アップロードしているとPC側で開いていた画面に変化があった。
次は確認用コードを持ってセルフィー(自撮り)をしてくださいとの事。
PC側の画面は切り替わったものの、スマートフォンアプリ側はアップロード中の画面のあと、there is an issue for upload.とエラーメッセージが数秒でた。
とりあえず、スマートフォンのアプリを一度終了し、もう一度立ち上げたら次のステップが表示された。
次は4桁の確認用コードを手に持って自撮りをする。
1枚撮影するだけで良いのでアップロードする。
…するとまたさっきと同じように画面が戻ってしまった。
PC側に時間差で反映されるとおもいきや、2分程度待ってみて反応が無かった為、もう一度アップロードすることに。
すると本人確認の送信が完了したことを知らせる画面が出た。
送金は本人確認用書類の確認が終わり、照合が完了し次第行われるとのこと。
その時のスクリーンショットはこちら。

最終確認画面が表示されるのでしっかりとリチェックし、間違いが無いようにしよう。
この後、緑色の確認をタップすると、次のステップへと進む。
5.送金用の口座へ振込をする
Wiseを使って海外送金を行う場合、自分の普通預金口座等から直接引き落としが行われるわけではない。
送金用の口座へ振込をし、そこから自動で相手側の口座へと振込がされるようになっている。
上記画面で確認ボタンをタップすると、送金用口座の銀行名、口座タイプ、口座番号、レファレンス番号、振り込むべき金額が表示される。
表示された情報を元に、自分の使っている銀行からインターネットなりスマートフォンアプリなりを使い振込をする。
この時に気をつけないとならないのが依頼人名の後につけてくれと言われるPから始まるReference numberを忘れずに入れると言うこと。
この番号はwiseのアカウント情報からも参照できるが、ようはアカウント番号のようなもの。
wiseアカウントがすぐに分かるようにつけてくれと言われているらしいので、逆にこれをつけ忘れると送金が大幅に遅れたりするらしい。要注意。
以上でwiseを使った海外送金は終わりである。
いくつかトラブルもあったが、おもっていたよりかは簡単であったし、何よりも手数料が安かった。本人確認も真夜中にしたが、20分程度で完了のメールが来た。
今後誰かがこれを読んで役に立つのであれば嬉しいし、そうでなくとも自分で読み返す備忘録にでもなれば良いと思う。以上