高校野球の監督を志した理由③

新チーム発足。
レギュラー及びベンチ入りメンバーは白紙になりました。チーム内で熾烈な競争が始まります。

ただ、そこでも自分はAチームに昇格することはできず
Cチームからのスタートになりました。
夏休みということもあり、Aチームは遠征や合宿に行く回数が多くなります。自分は毎日グランドに残り、
ひたすら練習に励みました。

一度もAチームの試合に出場することなく、
夏休みの折り返しであるお盆の帰省期間を迎えました。
秋の大会まで1ヶ月を切りました。
Aチームのメンバーは主力は決まり、控えメンバーも
徐々に固定されていきました。

そうして迎えた8月下旬。
大会まではあと2週間です。
Cチームだった自分は、近くの球場で、Bチームと紅白戦を行っていました。やっと掴んだ実戦のチャンス。
しかし結果は4タコ。しまいにはセカンドでエラー。
散々な結果に終わり、

「秋のメンバー入りは無理だな。」

そう思いました。
しかし思ってもいなかったチャンスが来ます。
B.Cチームは午前中球場で練習をして、
午後はグランドでトレーニングをする予定でした。
ですがコーチの方から、

「このまま球場に残ってAチームに合流するように。」

そう告げられました。
 どうやら同じポジションの選手が練習で手を抜いて、
自分にチャンスが回ってきたようです。
その後の練習で猛アピールをして、次の日の遠征へ帯同させていただくことになります。

迎えたAチーム初打席。チャンスで初球を振り抜きタイムリーヒット。ようやく努力が報われたと思った瞬間でした。その後もなんとか喰らいつき、秋のメンバー入りを果たすことになります。

ただ、チームは県ベスト4で敗退。
来春の甲子園出場を逃す形でシーズンを終えました。

『俺も高校生になったら甲子園で活躍するんだ』

小学3年生にして立てた目標。
これを達成するチャンスはあと1回になりました。

なんとしても、レギュラーを勝ち取り、甲子園で活躍する。その想いを持ち、厳しい冬を乗り越えました。
そして迎えた春、大きな転機を迎えます。
続く。

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