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キャリア的視点379 -言葉の心理的効果-

こんにちわ(^^) 人財教育コンサルタントの肥田です。
今日のテーマは「会話」です。
今日も日々の生活の中に光る、キャリアの種を感じていこうと思います。
読了時間は3~5分です。


質問

先日、スーパーで見かけた光景です。

子どもがお菓子売り場から動こうとせず、親が遠くから声を荒げて呼んでいました。
「どうしてあなたはお母さんの言うことが聞けないの⁈」
最後には子どもは泣き出してしまいました。

よくあるといえばありがちな光景です。私も子どもの頃、似た様な事をしていたかも知れません。
私も今、家庭を持ち子育てをしていると、似た様な事は今後起こらないとも限りません。

ここで私が引っかかったのは『どうして⁉︎』の言葉です。『なぜ?』『なんで?』も似た様な感じです。

本来『どうして?』『なぜ?』『なんで?』という言葉は、相手(自分の場合もあります)に質問している言葉です。
つまり、単純な話ですが言われた相手は「理由を訊かれている」と感じるのです。
子どもでもその雰囲気はわかるのでしょう。まして語気が荒いと質問ではなく「詰問」「訊問」に感じられ、訊かれた方はかなり嫌な想いに成り兼ねません。
でもうまく言語化をすることができない子どもは、それが悔しくて、怒られているのが哀しくて泣いてしまうのではないでしょうか。

では大人ならどうなんでしょう。

結論を言えば、大人でも答えたくない事は山のようにあります。会話の流れにも関係します。特に質問してきた相手との関係性にもよります。
信頼できる相手であれば、そしてそれを考えるべき、と思っているのであれば、『私』は真剣に考えるでしょう。訊かれた事に対して「ちゃんと答えよう」とするでしょう。

しかし信頼できない相手からの質問だったり、TPOを弁えない質問、突拍子もない質問だったりした場合は、頭の中にこんな疑問が浮かびます。

「なんで答えなきゃいけないの?」

人は「どうして〇〇なの?」ときかれると、まるで尋問でもされているように感じる事もあるのです。
そんな経験ありませんか? 


傾聴

特に日本語の話をしますが、日本語には「人の話を聞く」の様な、耳で何かを聞く場合には、その意味・用途によって大きく3つの漢字が当てはまります。
これはキャリアコンサルタント(以下:キャリコン)であれば基礎的知識にあたるものですので、お近くのキャリコンに聞いていただいても異口同意で同じ答えが返ってくるでしょう。実際に私も傾聴基礎講座で受講者の皆さんに話す内容です。

聞く(常用)
自然に耳に聞こえてくるものを聞く。
→ 風の音がを聞こえる。鳥の囀りが聞こえる。
※常用漢字ですので、以下の二つの場合でもこの「聞く」を使用しても間違いではありません。
聴く
音の詳細、話の内容を意識して聴く。
→ 人の話を聴く。音楽を聴く。
訊く
答えを求めて訊く。
→ 道を訊く。

人は自分の話を「きいて」欲しいという方が多いのです。これは、
「自分のことを知って欲しい、認めて欲しい」
という、承認欲求からくるもので、ごくごく自然な欲求です。「おしゃべり」な人は、ある意味でこの典型である様にすら思いませんか?
この場合の「きく」は2番目の「聴く」です。人は自分の話を「聴いて」欲しいのです。

ではこれを踏まえて、冒頭の『どうして?』『なぜ?』『なんで?』は、どの「きく」に該当するのでしょうか。
そうですね。3番目の「訊く」になります。質問の仕方、などに関しては別の機会に譲るとして、3番は答えを求めて訊くのです。

つまりここで、『ズレ』が生じることが往々にしてあるのです。

人の話をきく、というのは「きく側」が意識をして「聴く」必要があります。会話としては最初は成り立っていたものが、このニュアンスの『ズレ』のお陰で、会話そのものにも『ズレ』が生じてしまうのです。 

名古屋では、今週末はキャリコンの面接試験の日です。地域によってはもう終わっている地域もありますし、まだ先の地域もあります。

そこで少し意識しましょう。
会話を広げるためには質問は大切なのですが、その質問の仕方を間違えると、その先には大きな『ズレ』が待っていると。

試験、いつも通りにリラックスして取り組んでくださいね^^



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個人の活性化を組織の活性化に繋げます。


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