キャリア的視点194 -予防的思考:今からできる事-
毎日ブログ 194日目(2020/9/9)
予防という考え方
皆さんは、定期的に歯の検診は行っていますか? いわゆる予防歯科という奴ですね。私は2〜3ケ月に一度行くようにしています。
同様に健康の為に何か運動はしていますか? 私は最近の腰痛もあり、いよいよ切羽詰まって始めようと考えています。まだ考えているだけなので、何も偉そうなことは言えませんが^^;
今日はその「予防」という観点からキャリアを考えていこうと思います(^^)
しかしながら、キャリアの予防ってどういう事でしょうか。
基本的には予防という考え方は、悪い結果にならない様「前もってできる事をやっておく」事です。
キャリアにとっての悪い事とは、やはりキャリアプラトー(キャリアの停滞期)が思いつきます。
ですので、キャリアプラトーに陥らない為に、今何ができるのか、何をやっておくと良いのか、を考えてみましょう。
キャリアプラトーとは
組織内で昇進・昇格の可能性に行き詰まり、あるいは行き詰まったと本人が感じて、モチベーションの低下や能力開発の機会の喪失に陥ること
昨日も書きましたが、日本型雇用システムにおける、日本のキャリアパスは基本的に昇進・昇格・昇級に限られています。実際には限られていないかもしれませんが、各自が心理的に狭めてしまっているのが現状です。
上に昇ると言っても、組織のピラミッドを考えてみても想像できる事ですが、上には限度が見えてしまいます。
組織ピラミッドの最上位は代表取締役社長で、社長になれるのは一人です。しかもそれは十数年はそのポストは空きません。
大企業になるほどに、ピラミッドの頂点まで昇るのは大変です。99.99%の人は途中でキャリアパスを見極める必要があるのです。
自分で納得して見極めた人は良いのですが、そうでない人がキャリアプラトーに陥ってしまう事になります。
この先自分はどうしたら良いのか。
この先、昇進は見込めないのではないか。
昇進だけを目的にやってきたが、その昇進の可能性を感じなくなって、どうしたら良いのだろうか…
実際は昇進に限りません。自分の仕事に発展的な可能性を感じなくなってしまうことも多々あります。
この仕事を続けていて、この先何十年とこの仕事で…
このままで良いのか…?
これがキャリアプラトーです。
感じた事があるなら、今まさに感じているなら、それは危険信号なのかも知れません。
5つのポイント
キャリアプラトーに陥らない為の予防策というのは、例えばどんな事が思いつきますか?
一つはプロティアンキャリア理論です。自分の「ビジネス資本」「社会関係資本」「経済資本」を以て、自分のキャリアを変幻自在に変えている事です。
複業(副業ではありません)もその一つ。
芸能人の多くが会社やお店を経営しているのを考えてみるとイメージしやすいかも知れません。本業としても会社に確認は必要ですが^^;
具体的には5つのポイントがあります。
①パフォーマンス
期待を超えるパフォーマンスの創出
②コミュニケーション
自分が話すより相手の話を傾聴する
③マインドセット
他責にせず、自分を変えていく視点
④変化対応力
変化や新しい事を楽しむ
⑤内発的動機付け
最後は自分の意思と行動
これは難波猛さんの書かれた、
「雇用調整の考え方と進め方『リストラされにくい人』になる5つのポイント」
という書籍により詳しく載っています。
わかりやすく書かれていますので、是非一読をお勧めします(^^)
書籍には5つのポイント以外にも様々な観点から丁寧に解説されています。
加えてこれらはリストラに限らず、「組織に必要とされる人財」になる為のポイントであり、同時に定年後、80歳まで活躍できる為のポイントでもあるのです。
予防の本質
予防の意味は冒頭に書いたように、
悪い結果にならない様「前もってできる事をやっておく」事
です。
しかし本当にそれだけでしょうか?
ここまでは個人のキャリアに焦点を当てて書いてきましたが、企業に於いても従業員のキャリアを開発する事には意味があります。
それは同時にキャリアプラトーに陥らない為の予防にも繋がると思うのです。
極端的に言えば、キャリアプラトーに陥ってから慌ててフォローするより、陥らないようにする方が遥かに簡単で不要な経費もかからないという事です。
少なくともプラトーに陥ってしまった人の4割は回復の見込みが難しいと言いますが、言い換えれば、その4割の人にこれまでかけてきた経費の回収が難しくなるのです。
であれば、そんな状態になる前から予防をしておくことが企業としても、様々な意味で「損失」を抑える予防になるのではないでしょうか。
私のいうキャリアの予防とは、対極的にみた時には、会社の危機の予防でもあると言えると考えています。
退職率の高さに悩んでいることは、会社にとっても、もちろん従業員個人にとっても、それをみている他の従業員にとっても良い印象を与えない事は想像に易いのではないでしょうか?
改めて個人の予防を考えてみても、試してみて損はない話だと思いませんか?
キーワードは「プロティアン」と「5つのポイント」ですよ(^^)
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