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個人のキャリア・会社のキャリア・社会のキャリア

先週のささりゅうさんからのバトンをいただきまして、ぷろぴの部屋に久しぶりの投稿の肥田です。
実際個人のブログも久しぶりで、文章を書くのも大変でした~


会社のキャリア

会社のキャリアと言うのは、わかりやすい例えは「沿革」でしょう。「19○○年、創業」と言ったことから始まって、これまでの会社の経歴履歴が抜粋されてホームページなどには書き出されています。
ともすれば、
「2000年、ミレニアム企画が大成功! 売り上げが前年比2倍に!」
とか
「2008年、リーマンショックを受けて売り上げ激減。100人単位でリストラを敢行」
などと言った悲喜こもごもの経歴が現れてくるものです。

少し古いですが、日本マクドナルドホールディング社の売り上げ推移グラフです。こうしたものを見ていると、私たちのこれまでのキャリアを再確認する際に使用する【ライフラインチャート】の様ですね。


別に売り上げのことを会社のキャリアと呼んでいるつもりはありません。

「M&Aで△△株式会社と合併した」
「中国の広東省に工場を建て、現地の人を300人雇用した」
などの一つ一つが会社のキャリアです。

法人は【自然人とは別に権利義務を認められた存在】と定義されています。つまり人として考えてみましょう。
脳は経営陣。右手は営業。左手は設計。背骨はマーケティング事業部。背中周りの筋肉は総務。みたいな感じに考えることが可能です。人間と違うのは、人はいずれ死んでいくのに対して、企業はその努力によって【死なない(倒産しない)】ことも可能になっていきます。人が子供から孫へ歴史を紡いできたように、企業も歴史を紡ぎます。

企業の目的は「利潤追求」と「地域貢献」です。これも人の「自利と利他」と一緒。
会社にもキャリアはあり、人と同じように意識をしていないのです。


社会のキャリア

私たちキャリアコンサルタントは、得てして個人のキャリアにばかり目を向けてしまいますが、その個人を取り囲んでいる環境にも目を向け、改善のお手伝いをしていかないと、ただ同じことを繰り返すだけになりかねません。

会社員として働くことは、その会社の中でキャリアを紡ぐことになります。今や社会問題として忌避されているブラック企業も表向きナリをひそめましたが、そんな会社にうっかり務めてしまったら、私たちキャリアコンサルタントの支援だけではどうにも立ち行きません。

現在の日本においては、これと同じことが政治の世界で起きています。

  • 度重なる増税(とうとう退職金や通勤手当にまで…)

  • 軍事力増強(もはや自民党も防衛費とは言っていません)

  • 憲法改悪1(9条を課題解釈して、殺傷能力のある武器の輸出を閣議決定)

  • 憲法改革2(緊急事態条項という、政府が緊急事態を宣言すれば三権分立を無視できる憲法の新条項。徴兵も可能になるとして危険視されている)

  • 被災地を無視して諸外国への支援金のばらまき

もう何て言うか、ブラック国家ですね。
日本の政治の歴史の解説は近代日本史に譲るとして、こうなった原因はもちろん国民の政治への無関心です。

今や日本は子供の7人に一人が貧困世帯だと言われています。実際に日本の飢餓率は2.5%~4.9%とされていますし、全国の民間による子供食堂は2000を超えています(公営は0です)
正式にはSDGsで1番と2番に分かれているように貧困と飢餓は別のものですし、下のFAO(国連)のHungerMapでは「栄養不良」という意味合いが強いようですので「ご飯が食べられない」というものでもなさそう(平日の給食のみで補っているという話も聞きます)ですが、これからを担う子供たちが栄養不良って恐ろしい話です。

私たちはこうした中でキャリアを歩んでいかなければいけません。

決して【大人しく受け入れろ】と言っているわけではありません。私たちはキャリアコンサルタントである前に、一人の日本人として日本に責任を負っている。「公の席で宗教と政治の話をしてはいけません」と言われてきましたが、そうも言っていられない世の中です。

目の前の相談者さんの主訴は目の前の問題。私たちはその根源となる課題を見立て、その両方を叶える提案をする。
であればその会社環境の更に外、日本という環境をも変えていかないといけないとすら感じるのです。

日本人の中にはびこる『自分は目の前の問題で精一杯。政治の話は政治家がすればいいよ』が今の日本を作ってしまったと考えるなら、私たちも相談者さんも、『自分で考え、自分で責任を持ち、自分から行動する』ということを政治に対しても向けられるようになっていきたいものです。


次回の記事は伊藤耀介さんが担当してくださいます。お楽しみに~(^^)/


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