チョコレート
昨日はバレンタインデー。全国でいろいろなイベントや買い物シーンがあったようで、朝からニュースなどで報道されている。
私も、昨日、行きつけの料理屋さんでもらったが、義理でもうれしいものだ。
羽鳥慎一モーニングショーで、コメンテータの石山アンジュ氏が、チョコレートのすばらしさ、効果、特別感などを語っていた。
思い出す話がある。
バンドオブブラザースというアメリカのドラマは第二次大戦のヨーロッパ戦線、ノルマンディ上陸後の実話に基づいものだ。
主役はE中隊という空挺部隊で、海から上陸した部隊と沿岸沿いを挟み撃ちにするためにノルマンディの内陸部にパラシュートで降下する。
ほとんどが戦争経験のない部隊が次第に戦闘に「慣れて」いき、活躍するのだが、ベルギーあたりに入った時に、部隊員が農家に食料を調達しに行くと、地下に隠れていた農夫が出てくる。アメリカ軍と聞いてほっとする。そして地下室に声をかけ、小さな男の子が出てくる。兵のひとりが、自分が持っていた携行食のチョコを男の子に渡すシーンがある。
男の子はおそるおそるそれを食べる。父親は「この子はチョコレートを食べるのは生まれて初めてなんです」とアメリカ兵に語る。アメリカ兵は複雑な思いが顔に出て、さらにもう1枚チョコを渡す、というエピソードだ。
生まれて初めてというのは、その子が物心ついた時には戦時下にあったということなのだ。
その子はいぶかしげにチョコをかじるのだか、やがて素晴らしい笑顔になる。
チョコレートはほんとうに素晴らしい食べ物なんだと思う。