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成人式から18年…変わったもの変わらないもの
さて、今回の日刊かきあつめのテーマは「成人式」。自身の成人式はというと…やば、あんま思い出せない。アラフォーだもんな。
確か叔母から高価な白い総絞りの着物を貸してもらい、年上の友人から豪華なファーを貸してもらった。早起きして美容師さんにヘアメイクをしてもらうとあら不思議。成人式というより七五三さんのような仕上がりに。
「気のせい気のせい!成人式よ!今日から大人の仲間入りなのよ!」
気持ちを鼓舞して会場に向かう。
市内の新成人が一同に会する市民会館で同級生を探す。
が、だいたいの場合あちらさんに見つけられてしまう。
「全然変わってないじゃん、すぐわかったよ〜」
やはりか。薄々気づいてはいたが私は子供の頃から全くと言っていい程風貌が変わらないようなのである。
概ね周りの女子達はどこかのタイミングでぐんと大人っぽくキレイに化ける。
ダイエットする。ボサボサの眉を整え、アイプチで寂しげな一重を二重にする。ピアスの穴を開ける。うねうねの髪の毛にストレートパーマをかけさらさらにする。髪色を明るくしてみる。メガネではなくコンタクトレンズを利用する。とかそんなことの積み重ねで。
当日久しぶりに会った女友達に、垢抜けたな〜キレイになったな〜大人っぽくなったな〜、と感心しながら、「何故変われぬ、自分」と内心悲しみに暮れていた。
努力が足りないのかな。しかし私だって太ってないし、奥二重だけど二重だし、とゆうかそもそもヘアメイクは今日はプロにやってもらってるし、メガネじゃないし…
彼女らを隈なく観察してみると、内面から滲む色気のようなものが絶対的に違うのである。
それは、形ではなく佇まいであったり声の調子であったりふとした仕草や表情など。
これは本人達も意識的にやっているわけではないだろうし、私が意識的にやろうとしたら、なんか失敗する気がする。
どうしたものか。
きっと恋のひとつやふたつやその他色んな人生経験がそうさせるんだろうな。よし、私もこれからいつか大人っぽく変身するんだい。
そう思った成人式から遥か年月が経つが、つい先日また学生時代の友人から
「全然変わらないね」
と言われてしまう。
どうやら内面も外見もあどけなさを多分に残したまま今更大人っぽさを求めるまでもない中年を迎えてしまったようだ。とはいえ今日も白髪は増えていくのだけれど。(よく見ると昔と全然違うよ)
文:べみん
編集:らいむ
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