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わたしがライフログを残す理由その1

はじめに

こんにちは、ミズゲームです。いきなりはじめます。
ChatGPTなどの対話型AIが注目を集め出して数年が経ち、こうしたAIを活用する中で、プロンプトエンジニアリングによってAIの応答の質が圧倒的に変わってくることを知り、プロンプトについて学習する中で「具体と抽象をどう使い分けるか」が結果を左右する一つの重要なファクターであることを知りました。そこで抽象と具体に関して数多くの書籍を出されている細谷功さんを知りその流れで、『有と無 見え方の違いで対立する二つの世界観』という本が出版され読んでみたところ、「ある型思考」と「ない型思考」という視点を知り、私なりに取り入れてみようと思ったのです。

本記事では、そんな「ある型思考」と「ない型思考」、そして私が「ログを残すことを決意した理由」についてお伝えします。また、「残すようなことがない」と感じる方にも、些細な記録から生まれる可能性をお伝えできればと思います。



ログを残す理由

私が“自分の思考をログとして残そう”と強く意識するようになった大きなきっかけは、安野貴博さんの小説『松岡まどか、起業します』を読んだことです。主人公は、生活ログやボイスメモを細かく記録し、それを基盤に自分専用のAIエージェントを作っていて、そのAIは主人公の価値観を深く理解し、まるで人生のパートナーのように寄り添ってくれます。「そんなAIが私にもいたら心強いだろう」と思ったとき、まず私自身が何を考え、何を大切にしているのかを把握する必要があると感じたのです。そのための方法として“ログを残す”ことを選びました。

些細なライフログでも意味がある

「何を書けばいいかわからない」「特別なことなんて起きない」という方も少なくないでしょう。しかし、普段のちょっとした気づきや些細な出来事が、のちに何らかのヒントになる可能性があります。たとえば、

  • 朝の通勤で見た光景や、そこで感じたこと

  • おもしろいと感じた記事の一言メモ

  • 友人との雑談で思わずメモしたくなった言葉

といったことでも、後々振り返ってみると「実はこういうことに興味を持ちやすいかもしれない」といった発見につながるかもしれません。「いつ、どんな形で自分の理解につながるかは分からないからこそ、まずは気軽にログを残してみる」というスタンスが大切だと考えています。


ない型思考とある型思考

ここで、私が大切にしている「ない型思考」と「ある型思考」について簡単に紹介します。

  • ある型思考
    あるものにフォーカスする思考法

  • ない型思考
    ないものまで視野にいれる思考法
    例えば、AIがいくら進化しても、それではカバーしきれない未知の領域がまだ発見できていないだけで無限に存在するという思考法。
    まだ概念としてすら存在しない領域であっても、人間が新たに価値を見いだせる可能性は無限にある、という前向きな見方です。

こうした「ない型思考」を意識すると、AIの登場で人間の仕事が奪われる……といった不安を感じるよりも、「AIが進化するなら、人間はそれを前提にさらに別の可能性を探せばいいのでは」という発想になりやすいと考えています。

自分の軸を意識しながら記録する 〜AIエージェントを“最大の理解者”に育てるために〜

自分をいちばんよく理解してくれるAIエージェントを作り上げるうえでは、自分が何を大切にしているのかをAIに伝えていく必要があります。そのとき、もし自分の軸(価値観や目標)がはっきりしていれば、AIが「この人はこういう考え方をするんだな」と学習しやすくなるでしょう。しかし、まだ軸が明確に定まっていない場合でも問題無いと思います。そんなときこそ、日々の中でふと考えたことや発言をこまめにログに残してみることをおすすめします。あとは、誰かの意見を聞いてそれに対して自分はどう思ったのかを言語化するというのもとてもいいと思います。

  • 自分の軸がまだわからない人
    些細な気づきや感想を記録するだけでも、後々「こういうテーマに引かれやすいんだ」「この部分に強く共感するんだ」という発見につながるかもしれません。そうした記録が、自分自身の軸を見つけるきっかけになる可能性もあると思います。

  • すでに何らかの軸を持っている人
    日常の発言やアイデアをログとして残す際に、「これは自分の軸とどう関連しているのか」を意識して振り返ることで、自分の価値観をいっそう深掘りしたり、新しい側面に気づいたりしやすくなるのではないでしょうか。

いずれの場合も、ログを通じて自分の思考プロセスを可視化しておくことが大切です。そうすることで、後々AIに学習させたときに「自分という人間」をより正確に理解してもらい、“最大の理解者”として機能するエージェントへと育っていく可能性が高まります。


まとめ

  • ログを残す理由
    AIとよりパーソナルな対話をするためには、まず自分自身の思考を把握し、記録しておくことが役立つ。些細なことでも、将来的にヒントになるかもしれない。

  • ない型思考とある型思考
    「ある型思考」は既存の枠組みを生かすアプローチ。一方、「ない型思考」はまだ形になっていない領域にこそ無限の可能性がある、というポジティブな見方を提供してくれる。

  • 気軽なライフログが第一歩
    特別なトピックがなくても、日常のメモや断片的な思考を積み重ねておくと、後から「自分の考えの傾向が見えてくる」などの発見が生まれるかもしれない。そこから自分の軸を少しずつ固めていき、AIとの協働を深めていく手助けにしていくと良いのではないでしょうか。

情報過多な時代だからこそ、“自分の頭の中身を少しずつ外に出してみる”という行為は大きな意味を持つと感じています。小さな記録の積み重ねが、やがてあなたの思考を豊かにしてくれるはずです。

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