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崩壊した家族を救ったのは三流大学7年生の家庭教師だった💗『家族ゲーム』
《乱れ撃ちシネnote vol.025》
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【Introduction】
1978年第二回ぴあフイルムフェスバルで入賞した8mm『ライブイン・茅ヶ崎』で森田芳光監督の名前を知りました。
その3年後に公開された森田芳光第一回監督作品『の・ようなもの』はオフビートな演出の巧みさに大笑いした。
そんな森田監督がアクション俳優松田優作をどう料理するのだろう。
しかも松田優作が演じるのは三流大学の7年生の家庭教師の役!それってどうなのよ。
そんな気分で映画館に駆けつけたことを思い出します。
【Story】
沼田家では次男・茂之の高校受験を控えてピリピリした毎日が続いていた。
両親の計らいで家庭教師がつくことになるが、やって来た吉本と名乗る男は三流大学に7年も在籍している男。
その教育指導も一風変わっていたが、茂之の成績は徐々にアップして行く。そしてそれにつれて沼田家にもある変化が…。(日活のサイトより)
【Trivia & Topics】
*圧倒的な面白さ!
この作品が公開されたのは40年前ですが今観てもこの奇妙な彩りのコメディー作品には大笑いさせられます。
松田優作演じる家庭教師は時には暴力もいとわず出来の悪い高校受験生を容赦なく鍛え上げます。
森田監督のオフビートな演出と間のとり方が独特な松田優作の歯車が見事に噛み会い傑作が生まれました。
*斬新な演出!
まったく音楽なし。誇張された効果音。テーブル横一列に並んでの食事風景など随所に演劇的工夫がなされた斬新な演出が目を見晴らせます。
*蛙の子は・・・。
テンポを外した松田優作の絶妙な間のとり方は息子の松田龍平が見事に受け継いでいます。
*天才✕天才の生み出した本作の受賞記録。
完成後の制作発表会見で森田監督は「私は天才です。この映画でキネマ旬報社のベスト1を取ります」と言い放った。監督選びにうるさい松田優作も試写を見終えた直後森田監督に「お前は天才だ!俺たちはすごいものを作った!」と褒めたたえたそうです。
監督賞:森田芳光
日本映画部門:第1位
読者選出日本映画ベスト・テン:第2位
日本映画監督賞:森田芳光
脚本賞:森田芳光
主演男優賞:松田優作
助演男優賞:伊丹十三(『細雪』と併せて)
日本映画優秀賞
女優助演賞:由紀さおり
第24回日本映画監督協会新人賞:森田芳光
【鑑賞ガイド】
😁😁😁😁😁
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😁😁😁😁😁:見事な作品。
😄😄😄😄:お勧めです。
😀😀😀:楽しめます。
😔😔:苦手です。
🥵:途中下車。
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【巷のうわさ】
Filmarks:☆☆☆★(3.8)
u-next :☆☆☆☆
松田優作は数々の傑作を残していますが彼の息子龍平も松田優作の残した傑作と言えます。
明日は松田龍平作品の予定です。
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