今更だけど堀口vsペティスを振り返る
こんにちは、水垣偉弥です。
今回は、今更ですが観戦された方も多いと思う
ペティスvs堀口のベラトールバンタム級タイトル戦を
改めて振り返ってみたいと思います。
少し時間もたち日本のファンにとっては(私にとっても)
あまりにも衝撃だったあの敗戦を少し落ち着いた気持ちで
試合のポイントなどなど振り返ってみたいと思います。
試合振り返り
試合の開始直後にまずみたかったのはペティスがどういうスタイルで
堀口のスタンドのステップを迎え撃つかというところでした。
ペティスには過去の試合を見ると割とステップを使って
動きながらスタンドを戦う時とジリジリと縦に詰めていく時と
大まかに2パターンがあるように思います。
どちらよりでいくのかなと注目していました。
私としては朝倉選手にカーフキックで勝っていることから
ある程度動いてスイッチを見せながらスタンドをしていくのかなと
予想していました。最初は開始直後ということもあり、
慎重な堀口選手を上手く詰めていけている印象もありましたが
やはり早々にカーフキックをもらって後々響いてくるような
予感を感じました。さらに1分少しの段階で簡単にタックルを
極められて、まず先手を堀口選手が取ったという印象を受けました。
ただ私としては堀口選手がタックルに行ったことは少し意外で
この展開ではすぐにスタンドに戻りますが
1ラウンドの序盤からタックルに行ったことから
今回はテイクダウンもも視野に入れた作戦なのかなと思いました。
1Rの印象としてはガンガンいく堀口選手様子見るペティス
といった印象で、堀口選手がかなり詰めて仕掛けてるなという印象を受けました。
この先テイクダウンをどう使っていくのかと言うところも
興味深くみていました。
2Rに入るとより強いカーフを当ててその後に
クリーンテイクダウンからしっかりポジションをキープして
パウンドを当てていくなどよりペースは堀口選手に傾いた
印象を受けました。このラウンドもテイクダウンを狙いに行ったことから
トップをとって攻めるという作戦を持って臨んだのだと確信しました。
3ラウンド堀口選手は、ニータップから入りました。
ニータップは上手くいけばテイクダウン取れるけど
失敗してもタックルなどに比べるとリスクのない攻撃です。
取れればトップから、ダメでも相手がよりテイクダウン狙いに意識が行くので
スタンドでも戦いやすくなるので、
この展開ではすごくいい選択だなと思いました。
この後ペティスは打撃のペースを上げてきました。
判定を考えた時にこのラウンドを落とすのは厳しいと考えたのでしょう。
やや打撃のリズムがペティスに行きかけましたが
ここはニータップからケージに押し込んで
テイクダウンを決めました。
一度は脇を差されて取れないかなと思ったのですが
股下クラッチから持ち上げてテイクダウンを決めて
ケージレスリングの強さも見せそこからさらにバックまでとりしっかりととり
印象ずけたラウンドになったのではないでしょうか。
いよいよ4Rです。
ニータップで早々にテイクダウンをとりトップを取りますが、
ここはあっさりと自ら立ってスタンドに戻します。
判定でもリードしてますし3Rの展開みても
ここから時間をかけて攻めても良かったんじゃないかなと思えた場面でした。
さらにこの後堀口選手はタックルでもう一度テイクダウンを狙いに行きます。
これはやや遠くて切られますが、一度立たせた後の場面だったので、
少し堀口選手の試合運び的に乱れてきたかなと言う印象を受けました。
ただ、試合をやっていればそれくらいの事は普通あることで
ここまでの試合運びが良かった分、この矛盾は少し目立ちましたが
それでも試合全体を見ると堀口ペースは間違いなかったと思います。
そして最後の場面を迎えるわけですが、
タックルを切られてから最後の場面までの間は
ペティスが非常いい打撃をしていてました。
ただそれでもあそこでアレを出して当てるのは
ペティスを褒めるしかないと思います。
日本のファンにとっては悔しい結果となりましたが
十分に強さをみせましたし、来年ベラトールでは
バンナム級GPが開催されます。
堀口選手には絶好の挽回の場にはなると思いますが
大きなKO負けの後なので、試合をする時期などは慎重に
なってもらいたいです。
と言うのも僕自身、ガーブランドにKO負けをした後
早く挽回したいと言う思いから、
周りからは少し休めばと言われましたが、
4ヶ月後に試合をして(自分では十分なスパンだっと思っていました。)
あんなパンチで倒れちゃうか、というパンチでKO負けをし
そのままUFCをリリースされました。
引退した今、思い返せばあの判断はまずかったかなと、思う事があります。
余計な心配なのかもしれませんが脳震盪などのダメージは
自分では判断しずらい、自覚症状みたいなものがないのも厄介なところです。
なので30を超えてきた年齢ですし、慎重に次戦を迎えて欲しいと思います。
最後に日本では大晦日にライジンのバンタム級GPの準決勝、決勝が行われます。
このトーナメントの向こうに堀口選手やペティスの存在を見ながら
さらに言えば、ヤンやサンドへーゲンのもいます。
世界と戦った時このトーナメントの勝者がどこまでやれるのか
想像しながら観て欲しいなと思います。
明日は長い1日になりそうですね!
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