手のひら日記 042
日曜の午後4:45。息子(19才)が友達と食事に行くと言い、自転車で出かけた。今日は、11月中旬だと言うのに、暑くて、日中の買い出しで汗もかいた(部屋の気温23度)。ゆっくりお風呂にでも漬かろうかな~なんて思っていたら、10分後に息子から電話が来た。ドキっとする。何事か!?
息:今、駅に向かって歩いているんだけど、自転車の鍵を落とした。バス停の近くの曲がる所で。
私:自転車は?
息:駐輪場。
私:じゃあ、今、自転車は鍵してないの?
息:うん。
私:わかった。私がこれから探しに行って、見つけたら鍵をかけておけばいいんだね?
息:そう。
私:わかった。
息:よろしく。
“今行けば、拾われてないだろう。直ぐに見つかるだろう”と思って、いつものバッグに携帯を入れて、息子が駅に行く時に使う道を、自転車で走った。鍵と言ってもチェーンロックだから、道路に落ちていたら気が付くだろう。
しかし、外は夕方で、薄暗い。前と左右を見ながら、ゆっくり走ったが、チェーンロックを見つける事が出来ず、息子が使用している駐輪場まで来てしまった。取り敢えず、息子の自転車に、持参した別のチェーンロックを付けて、息子の携帯にラインする。
私:なかった。
息:え~。どの辺さがした?
私:○○バス停前→○○幼稚園前→パン屋前・・・・・駐輪場の経路。
取り敢えず、別のチェーンロックをしておいたから。番号は○○○○。
帰りも探してみる。
息:あざっす。
私:此処かもって所、ある?
息:バス停の先を曲がった所。そこでカチャって音がしたから。多分、そこだと思う。
私:音がしたなら、何故すぐ拾わない!!
息:気のせいかと思った。
だって。
いつもの息子なら、この様な事で、いちいち私に連絡をしてこないだろう。「まあ、良いか」と軽く流していただろう。けれど、少し前に、鍵をかけていなかった為に自転車を盗まれたので(「手のひら日記040・041」をご参照下さい)、少し学んで連絡をしてきたんだろうな。
私としては、息子が落としたチェーンロックは、自転車を購入した時に買った、ちょっと高めのしっかりした物だったので、それをなくすのが勿体ないと言う気持ちと、また盗まれて警察の方にお手間を取らせるのは申し訳ないと思って探しに行ったのだけど、帰り道、チェーンロックを探しながら「育て方を間違えたかも…私は甘すぎるかな。過保護かな」と思った。
息子は16才の時に、生死を分ける出来事があり(「16才WPW症候群で心肺停止」をご参照下さい)、今、普通に生活している事が奇跡の様な事。あれ以来、息子を叱る基準が変わってしまった。生きているから、こんな面倒な事も起こすんだろう、と思ってしまう。
基本、他人に迷惑をかけたり傷つけたりしないで、法律に違反しないで、健康に気を付けて、人に感謝する気持ちを忘れずにいてくれたら、概ねOKかな?って思っている。あの事がなかったら、私はもっとガミガミ母さんになっていたと思う。
チェーンロックは、帰りも、見つける事が出来なかった。