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Perfumeの沼にはまった話
これまでアイドルと言われる類のものにはまったことはない人生だったのです。
小学生のときは光Genjiにはまる同級生を横目にBOØWYが好きという斜に構えた子供でした。その後も、ライブに行くと言えばB'zやBon Joviのような、いわゆるバンド系ばかり。
そんな自分がなぜ?そして今?と思うのですが、40代にしてPerfumeにはまりました。厳密にはアイドルの側面よりアーティストとして、さらにPerfumeをとりまくスタッフやファン、そのすべてを包含したPerfume生態系のファンのような気がします。
気軽にライブに行けない時代になって1年以上。枯渇する思いとともにこれまで行ったライブや自分の思うPerfumeの魅力を振り返ってみたいと思います。
出会いはFuture Popツアーの大阪城ホール初日、仕事で知り合った方が熱烈なPerfumeファンで魅力を力説されたことがきっかけでした。
「へぇ、そうなんですね。じゃ次のライブに行ってみようかなー」はじめは軽い気持ちだったと思います。
とはいえ40代ともなれば、楽しいことはたやすく向こうからやってきてくれないもの。楽しむ準備を始めました。
Perfume3人の名前も知らず、曲もメジャーになった数曲しか知らなかった当時、せっかくだからとファンクラブに入りFPのアルバムも購入し聞いてみます。するとテクノなのかハウスなのか、クリアな音とテンポ、とにかく曲がカッコいい!という印象でした。
通勤で毎日Future Popを聞き自然にライブを楽しむ準備は整っていったように思います。
そして2018年9月最終週の土曜、台風が迫り来る大阪。開始1時間前、大阪城ホール前広場は既に沢山の人でにぎわっていました。
曲をかけて踊っている人や、衣装らしきキラキラした服をきている人、国籍やジェンダーすら超えて、皆がこの日、この時間を楽しみにしている雰囲気が漂っていてワクワクしました。
年齢層は幅広く、男性ばかりと思っていましたが女性も多く、私のような年代の女性でも違和感を感じずにいられる気がしました。
会場に向かうと座席は当日しかわからないシステムで、エントランスでスタッフにチケットを読み取ってもらい座席が書かれた用紙が渡されました。
表示に従いホールに入るとアリーナの後ろの方、舞台に向かって一気に視野が広がります。
ライブが始まる直前のなんとも言えない高揚感が周りを包んでいて「わぁ、これこれ!」と興奮が増してきます。
一緒に行った方から「始まるにしてもまだ少し早いから」と言われ、「ライブ前に何かあるのですか?」と思っていると開始5分前頃に突然そこかしこでPerfumeのメンバーの名前を呼ぶ大きな声が聞こえはじめます。それを合図にするように会場全体から手拍子が始まりました。
なるほどファンはこうやって推しと言われるメンバーにエールを送り、盛り上げる前座のような役割をしてるのかな…開始前の雰囲気に、やけに感心しつつ自分も遅れまいと手拍子をはじめます。
最高潮になった頃、会場が一気に暗くなりスクリーンに映像が現れParfumeの声が聞こえます。「過去のツアーの情報なのかな…このスクリーンどんな仕組みだろう…」多くの情報量。頭がついていかないですが、Parfumeがでてくるのを背伸びしながらひたすらまっていました。
「影?本物?!あ、動き始めた!」
本人たちの前にあるアミッドスクリーンと後ろに位置する大画面のLED、音と光で完璧に完成された世界観に圧倒され、「いつの間にかPerfumeらしき3人が舞台に立っていてライブが始まっている」という感じでした。
開始してしばらく、これは現実に起こっていることなの?!と思う時間が過ぎていきました。これは生身の人間のライブだ!と思えたのは何曲か過ぎた頃、「オーサカー!」と観客を煽る声が聞こえたときでした。
「わー!Perfume実在するー!めちゃめちゃかっこいい!スタイルいい!ダンスのシンクロ率ハンパない!」
後ろの方でしたが正面だったこともあって、3人のダンスがキレッキレなのがよく見えました。「どれだけ努力したらこんなにピッタリ揃うんだろう。スゴすぎる…」演出から今度はパフォーマンスの凄さに目がいきました。
ライブの中ほど2回あったMC(一度はPTAのコーナー)ではカッコよい雰囲気とは真逆のかわいらしさ。「こんなに訛る?」と思うほどの広島弁、3人の素朴な人柄に一気にファンになりました。
記憶に残っていることがもう1つあって。
どういう言葉だったかは覚えていないのですが、台風で翌日中止になることが決まっていた公演。
“もう1日やりたかった。1日でセットをバラさないといけない。振替公演の機会を作りたい”という感じのことを言っていました。
残念に思うファンの気持ちを思いやり、自分たちもやりたいという気持ちはもちろん表現しつつ、それだけではないライブという興行を支えるビジネスサイドや裏方、全ての方を思いやる気持ちも強いように感じました。
それを聞いて「あぁ10代から第一線で活躍している3人はパフォーマンスがプロなだけでなく、Perfumeのアーティスト活動を取り巻くすべての人々を背負ってこの場に立っているんだな。人柄も尊敬できるし、だからこんなに沢山のファンがいるのだな」と妙に納得してしまいました。
そしてひとしきりMCが終わると、瞬間にまた異世界へ。さっきのゆるい3人はどこにいってしまったのか…。
後半になるにつれFuture Popに入っていない知らない曲もあったのですが、どれも最高にカッコよくて、特にParty Makerに圧倒されてしまいました。
正直最初のライブは、興奮して良く覚えていないところも多いのですが、ただただ「凄いものをみた!!!」という印象で「全然見きれていない。またすぐ行きたい!」と、このライブですっかりPerfumeの沼にはまって帰りました。
そして次は徳島のライブにいくことになります。