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自分の中にある心のブレーキを外していく。


今日は、コーチング界隈でよく使われる「サボタージュ(心のブレーキ)」との向き合い方について記事を書いてみようと思います。

このサボタージュについては、以下の書籍がとても分かりやすく解説していますのでご一読ください。

サボタージュ(心のブレーキ)の役割とは

私たち人間の脳は、手抜きが得意という性質を持っています。

良い面を見れば、適応や現状維持が得意。

一方で、変化を拒む特性があり、私たちが何か新しい挑戦をしようとすると、不安や恐怖といった感情があらわれてきます。
これは、人間であればだれしもが起きる普通のことです。

どんなに堂々とスピーチをするあの人も、最初登壇する際は緊張や不安を抱えていたことでしょう。けれどそれも、適応の特性が働き、回数を重ね慣れていった結果、堂々と振舞えるようになる。

つまり、どの経験においても、最初の一歩は、誰だって不安だし怖い。

はるか昔はこの危険察知能力(不安や恐怖)のおかげで、私たちの人類はいち早く危険を察知し、他の動物から身を護り生きながらえてきたのです。

だから、まず不安や恐怖などの感情は、悪いものではないということを念頭においてください。「私の不安よ、私を護ろうとしてくれてありがとう!」と心の中でつぶやいてみましょう。

そうすることで、行動できない自分を責め、自分で自分を傷つけることはなくなってきます。

不安を感じる人のほうが成功する

心理学者のガブリエル・エッティンゲンは「成功できると信じる」と「容易に成功できると信じる」の違いが、大きな差をもたらすと主張しています。

不安を感じ、うまくいくかどうかを心配するからこそ人は入念に準備し、想定される課題に対処するための行動をします。
この点から、不安や恐怖などから生じる心のブレーキは悪ではないことを頭片隅に置いておいてください。

なぜ心のブレーキは生まれるのか

それは、あなたが過去にしてきた経験(記憶)をもとに、脳が推論して生み出しています。

例えば、大勢の前で恥をかいた経験のある人は、「大勢の前に立ったら嫌なことが起きる」と脳が自動的に推論しており、より一層の不安を感じるようになります。

例えば、親の求めるいい子でいればいつも褒められる経験をしていれば、「私はこんな(親が反対しそうな)チャレンジはできない」と思い込んでいるかもしれません。

このように、心のブレーキとなるのは必ずしもつらい過去ばかりではありません。一見ポジティブな記憶さえも、いつの間にか心のブレーキ(思い込み)を生み出していることもあるのです。

心のブレーキを外すために効果的な対処法

実はこの心のブレーキを見て見ぬふりしたり、あるいはブレーキを見つけても対処しなかったりすると、ブレーキをいつの間にか強化させていく危険性もあります。(人は記憶の積み重ねが意識となり世界をつくっています)

「それでも行動を起こしたい。私は私が心からしたい行動を起こして変わりたい!」そう願うならば、これからお伝えする対処法をぜひ試していただければと思います。

1:何がブレーキになっているのかを探求してみる

先述したように、何が自分の心のブレーキになっているかを探求してみてください。紙に書き出すのもよし、コーチングやカウンセリングを受けるのもいい手でしょう。このブレーキは、自分自身の無意識下で思い込み化しているケースも大いにあるので、その場合は誰かと対話しまずは"気付く"ステップが必要です。

2:ブレーキに対して、そうならなかった未来をイメージする

例えば、何か行動した結果、「人から嫌われてしまうことが怖い」というブレーキがあるとしましょう。

もし、その行動がよりよい未来をつくるきっかけになったとしたら?
それは、どんな結果(選択肢)が考えられるでしょうか。
できるだけ多くのよりよい結果を出し、それをイメージしてみてください。

1のブレーキに対して、3くらい別の解釈を出すことがおすすめです。
できればこのイメージは、頭の中で思い描くだけでなく、言葉や絵に落として見える化してみてください。そうすることによって、ブレーキがいかに自分の思い込みであったかに気付くきっかけになります。

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3:ブレーキを人に打ち明けてみる

2のステップができたら、ブレーキを思い切って人に打ち明けてみるという方法がお勧めです。

人は、自分という存在を他者との関係性の中で形作っています。

この考え方を社会構成主義と言いますが、アイデンティティなんてものは究極存在しなくて、それは周りの人や、自分の所属する社会との関係性の中で生み出される「結果」でしかない。

だからこそ、心のブレーキを関係性の中で変えていくことも可能となります。
自分にはできないと思い込んでいたけど、周りの人全員が「あなたにはできる!!」と背中を押してくれたらなんだかできる気がしてくる、こんなイメージです。

もちろん、他者をコントロールすることはできないので話した結果なんという言葉が返ってくるかはわかりません。あなたを傷つける可能性のある相手を選ぶのはやめましょう。(急に無責任と思うかもしれませんが笑)

それでも、「想いを、不安を、他者との関係性の場に置いてみる」ことで生じるなにかもあるかもしれない、くらいの実験の気持ちで試してみてください。

4:ちいさく行動を起こす

いきなり大きなチャレンジは、その分だけ大きな不安や恐怖が襲ってきます。どんなちいさなことでもいいので、「とにかく一歩を踏み出してみる。」

このちいさな行動が次の行動を紡いでくれることもあるので、ちいさな行動の積み重ねで予想もしなかったきっかけやご縁を紡いでくれることもあります。

さらに、ちいさな挑戦をしてみることで、自分自身への肯定感も醸成できます。結果の大小にかかわらず、まず動くことに挑戦してみる。
そうすることで、「ブレーキの背後にある不安や恐怖に慣れる」ことができます。

自分がギリギリ堪えられるチャレンジをしてみること。そしてこのちいさな積み重ねを継続していくこと。

そうして振り返ってみたときに、気が付いたら大きなジャンプをしていたという経験につながります。(下図も参考)

コーチングの道


以上、3つのステップを再掲します。

1:何がブレーキになっているのかを探求してみる
2:ブレーキに対して、そうならなかった未来をイメージする
3:ブレーキを人に打ち明けてみる
4:小さく行動を起こす

ブレーキを一瞬で外す方法ではありませんが、こうしたちいさな積み重ねを繰り返していくうちにあるときふときっかけは訪れます。

それは自分を肯定することかもしれないし、行動することに慣れることかもしれません。

少しでもあなたが前に進むための参考になれば嬉しいです。

コーチングセッションでも、心ブレーキに向き合うことができます。

セラピーのような関わりもできますので、一歩踏み出したいけど怖いし不安…そんな方はぜひお問い合わせください。

それではよい1日を。

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みづき @つながりの学校主宰
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