見出し画像

道なき道を歩めば、歩いたあとが道になる。

こんにちは。ホムパオタクの美月です。
最近、まったく知らない方からも「ホムパ行きたいです!」という風にダイレクトメッセージをいただいてほくほくした気持ちになっています。

***

3/6(月)、むしょく&キャリアブレイク中のみなさまにとっては華の月曜日。「無職酒場」が下北沢BONUS TRACKでオープンしました。
わたしも、去年から関わっているむしょく大学のつながりで、「無職酒場」の運営のお手伝いに行ってきました。
(居酒屋のアルバイト経験が大いに活きたよ!!)

無職の人は食べ飲み放題の「無職酒場」

月曜日開催にも関わらず、会場は超満員御礼。
20名~くらいがキャパの会場に、50名くらい居たんじゃないかな。入れなくて別のお店に行った方もいたくらい…。(ごめんなさい💦)

それだけ、キャリアブレイクが注目されていることを実感しました。

【キャリアブレイクとは…】
一時的な離職・休職を肯定的に捉える概念。人生には、立ち止まって自分と向き合う時間が必要になるタイミングがあり、欧米ではひとつの文化となっている。

日本では、休職者や離職者に対して「最近の若い人は…」「メンタルがよわい」「甘えだ」などという声がまだまだ多い。

そんな風潮や空気感があって、ほんとうにつらい局面にいても無理して頑張ってしまう。身体症状化してから強制ストップをかけられる人もいます。

そんなバーンアウト(燃え尽き)が起こる前に、キャリアブレイクを肯定的に捉えて寛容な社会になったら。

より人が生き生きと働けるようになり、生きやすくなるのではないかという希望を抱いて 「#キャリアブレイクを文化に」という活動に取り組んでいます。

「無職酒場」では、むしょくの人は食べ物も飲み物も無料。有職者の方のみ飲食代を頂いております。

わたしはキャリアブレイクを経て現在有職者ですが、このシステムがすごくいいなあ、と個人的に思うのです。

恩返しではなく、恩を贈りあうシステム

キャリアブレイク中って、ほんとうに不安だらけなんですよね。経済的な不安、現状や未来への不安、人からどう思われるのかという不安…。キャリアブレイク初期ほどにそういった不安の渦のなかにいます。

だからこそ、有職者が「不安だよね、でもあなたはあなたのままでいいよ。人生にはそういうこともあるからさ。」という気持ちを贈る意味でも有職者が支払い、むしょくの人は無料というシステムが素敵だなあと思うのです。

なかには、「俺たちだって日々頑張って、努力して、お金を稼いでいるんだ!むしょくの人だけが得をするなんて不公平じゃないか!」という気持ちになる方もいると思います。

その気持ちが湧いてくることもまた自然なことだと思います。
そして、そういう気持ちになるくらい自分も頑張っている、心身ともに余裕がないのであればほんとうはその人自身にキャリアブレイクという人生の空白期間が必要なのかもしれません。
壊れるまで我慢せずに、ほんとうにつらくなったら立ち止まったり周囲を頼ったりしてくださいね。

心地よい対話の場

わたし自身は、無職酒場のシステムは恩送りのシステムだと感じています。あの時あの人に助けてもらったから恩返しに、というGive and Takeの関係性ではなく、「困ったらおたがいさま」「助けてもらったらおかげさまで、ありがとう」という対等な関係。

自分が満ちて余裕があれば、困っている人に手を差し伸べるし、余裕がない時は誰かに助けてもらう。
その対象者は、必ずしも同一人物である必要はないなあ、
と思うのです。

わたしは学生のとき、居酒屋で働いていました。まだバイトをはじめて間もない頃に、たまたまバイトの先輩と上がる時間が一緒になって飲みに行ったんです。バイトなので1時間数十円くらいしか給料に差がないのですが、先輩が奢ってくれたんですね。
新人のわたしは「すみません、ありがとうございます!」とその先輩に伝えると先輩はにやっと嬉しそうな顔をして「後輩が出来たら奢ってやってね!」と言ってくれました。
わたしはその先輩のヒトコトに「くう!かっこいいなあ。」と憧れ、自分が先輩になり、後輩が出来たときに先輩と同じことをしました。

てづくりにこだわってます

いま振り返るとこの経験は、恩送りだったんだなあ、と思います。奢ってくれた先輩に何かお返しをするのではなく、次世代にパスを贈る。この感覚といっしょなんですよね。無職酒場も。

いつ誰が同じような立場になるかわからないからこそ。自分に余裕があれば余裕のある人がサポートしたらいいし、逆に自分が困ったりヘルプが必要なときは余裕のある人にサポートしてもらったらいい。
そういうシンプルなやりとりが、助け合い、分かち合いの文化を醸成していく。

「自立」や「依存」といった視点もあるけれど、どちらかに偏る必要もない。人はずっと誰にも助けを求めないでは生きていけないし。わたしたちは、生まれた時から誰かに支えられて生きているし、いまこの瞬間も誰かがつくってくれた野菜をいただいて、毎日電車や飛行機を動かしてくれている人がいるからたくさんの場所に移動することができていることは事実です。

キャリアブレイクをとる前のわたしの話ですが、「わたしはわたしのことをすべて自分でやっている」というのはある意味おごりでもあるなあとも思うのです。(あの時はそれくらい必死だったんだよなあ)

無職酒場を経て、思うこと

東京初開催となった「無職酒場」ですが、ほんとうに大盛況でエネルギー溢れる場になりました。

「むしょくですか?」
「むしょくです!」
「おめでとうございます!無料です!」

という他にはないやりとりがあったり、「今日はどういう背景で来てくださったんですか?」と尋ねたら「むしょくに憧れて来ました!」という声があったり。

むしょくや休職って聞くと、一般的には「ネガティブで暗いイメージ」があるかもしれませんが、無職酒場は笑顔で元気な方々が集っていました。もちろん、みなさんそれぞれの悩みや不安があることもまた事実だと思います。それでも、「長い人生だもの。キャリアブレイクもとってもいいよね」という肯定的な場があることで救われたりより元気になったり、「わたしもいまは有職者だけどキャリアブレイクしてもいいかも」なんて方もいたのではないでしょうか。

わたしが「#キャリアブレイクを文化に」に共感している大きな理由のひとつに、キャリアブレイクをとっている人たちって別に無力な存在でも、かわいそうな存在でもないという信念があります。

わたしは、周囲との関係性によって自分のどの人格が引き出されるかが決まると思っています。世間から「かわいそうだよね」という声をかけられたら「かわいそうな自分」が引き出される。「いいじゃんキャリアブレイク!」という声をかけられたら、「肯定的に捉えて問い直す自分」が引き出されると捉えています。

わたし自身は「いいじゃん!」って言ってくれる人たちと出逢えたおかげで健全な自分のアイデンティティの破壊と再生があったし(アンラーンともいう?)、いままさにキャリアブレイク渦中で戸惑ったり悩んでいる人に対しても「いいじゃん!」って肯定的に関われる存在でありたい。

「無職酒場」に集う人たちの表情を観ていても、エネルギッシュな方々が多い印象でした。みんなが自分の持っている自然体の個性や影響力を発揮していければ、もっともっと社会は変わっていく。そんな希望を感じる時間でした。(マイノリティの影響力について、詳しくはラジオで!)


無職酒場のような場、関東でもっとたくさんひらいていきたいな~!
キャリアブレイクに関心のある人、絶賛むしょく&休職者の方々もぜひむしょく大学もどうぞ🌻入学費や授業料はありません。
わたしも授業をお届けしています。

キャリアブレイクしている人は、まだまだマイノリティだけど、道なき道を歩んだ人にしか見えない景色がある。
そして、道がないと思っていたけど辿ってきたプロセスが振り返ると大きな道になっている。

キャリアブレイクは、そういうプロセスだと思います。

【キャリアブレイク中の人たちの集い「むしょく大学」】


【自然体の自分に還り、独自の感性を体感したい方向けの自然体セッション】


いいなと思ったら応援しよう!

みづき @つながりの学校主宰
あなたが自然体で、心地よく過ごせるのが一番のサポートです💐