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KLOMATIC3


pm7:30


地下の扉を開けると、パッと紫色の蛍光色が灯る。

地下1階のフロアマスターはLEONと呼ばれる白人系の男性で、真っ黒いサングラスにニット帽を被った長身の男だった。


奇しくも長髪と同じ電子系の武器を操る彼はズムズムと重低音を響かせながら長髪とHi-canonに襲いかかった。


「はっ⁈重力キャンセラーが発動しない!?」


早速のトラブルに長髪は慌てふためく。


「いや、、微量ながらHi-cannonの周りには重低音フィールドが発生している、、、いけるか⁈」


LEONの作り出した電子空間をパキパキとHi-canonが削りとっていく


pm8:25


「ほな、そろそろいこか」


長髪が突入してしばらく、便所男が動きだす。


「へっへっ、誰でもブッ殺してやりまさぁ、、」


大量のアルコールを摂取した唐辛子は既に出来上がっていた。チッと舌打ちをした便所男は強烈な山道ビンタをかます。錐揉み状に吹っ飛んだ唐辛子はハッと我に帰り、3人は地下へ降りていった。


pm8:40


地下1階は激しい戦闘跡が見られた。

既に事切れている長髪と、共倒れになったのであろう白人系男性。ずり落ちたニット帽。紫色に光る頭。

Hi-canonの姿はそこになく、先へ進む扉は開け放たれていた。


「おもろいことなってるやん」


ニヤニヤと笑いながら便所男は先に進む。


第二、第三フロアもHi-cannonに破壊されたものたちが転がっていた。


「ここから、先やな、、、」


便所男はそう呟き第四フロアに突入。


そこは炭があたり一面に敷き詰められ、一酸化炭素が充満する部屋だった。そこのフロアマスターは炭ノ助と呼ばれる、男退鉄壁の守護者である。


「よぉきましたなぁ、サウンドマン、、、歓迎しますよ」


炭ノ助がそう言うと辺りは更に白く濁っていった。

彼の足元には一酸化炭素によって機能を停止したHi-cannonがあった。


「コイツか、なるほどな」


くいっと便所男は首を上げ、唐辛子に合図する。


「あんま気は進まんけどの、やるで唐辛子、今日は特別や!」


そういって便所男は唐辛子との合体技で辺りの一酸化炭素を吹き飛ばし、煉炭地獄を浄化していく。


しかし第二第三の煉炭が次から次へと降ってくる。


「ワイの煉炭地獄を越えれたやつはまだ3人しかおりまへんのや!あんたらに突破できるかなぁ、、、!⁈」


炭ノ助がガクッと姿勢を崩す。

何が起こったかわからず炭ノ助は視線を下に向けた。

そこには停止したはずのHi-cannonが自分の足首を捻り潰そうとしている姿があった。


「チィ、コイツさっきの爆風で息を吹き返しやがったか!」


炭ノ槍でHi-cannonの手を粉砕しようとする炭ノ助、、しかしその隙を見逃す便所男ではなかった。


「今や!やるで唐辛子!サンド式のツープラトン、見せたるわ」


炭ノ助は便所男と唐辛子に一瞬で前後に挟まれ、気づいた時には既に手遅れだった。


点と点が交錯する道、、、ヴィクトリーロード。


そこから放たれる技はー


「「クロス!ボンバーッ!!」」


炭ノ助の首に同時に叩き込まれた超エネルギー!その激しいパワーは逃げ場のない炭ノ助の身体を駆け巡った!ブクブクと膨張を繰り返した炭ノ助は目や口からエネルギーを迸せながら爆散したのだった。


「はぁはぁ、、やるやん、唐辛子。予選突破ってとこか」


フロアマスターを倒したことにより、煉炭の煙が晴れていく。炭ノ助が爆散した辺りに転がっていた鍵を拾い、次のステージへと向かう。Hi-canonは操作性は不明瞭なものの、ムクリと起き上がり追従の意思を見せていた。


現在でリタイアしたのは長髪1人。


「ええ感じやないの。攻略したるで男退」


そうして便所一同は扉を開け、次へ進んだのだった





pm11:00




「いやぁ〜最後は呆気なかってんな」




便所男はラーメンを啜りながら先程の試合を振り返る。



ラストフロアに待っていたのはタイラントと呼ばれる屈強な黒人男性だった。


試合が始まるや否や、いままで鳴りを潜めていた運転ドライバーが一閃。


首筋をナイフで裂かれたタイラントは一瞬で崩れ落ちた。倒れるタイラントを便所男がホールドし、そこに唐辛子が息の合ったコンビネーションでハイジャック式パイルドライバーで追撃。3カウントが鳴り響いたのだった。


試合後、Hi-cannonが暴れだし場外乱闘が勃発したが、便所男が山道(サンド)ロックで制圧。後に意識を取り戻した長髪がHi-cannonをコントロールし事なきを得た。


そうして、試合後ミーティングということで一同はラーメン屋に来ていたのだった。


「おい長髪、お前全然管理出来てへんやんけ。そんなやけんお前には任せれんのや」




炒飯の米粒を散らしながら長髪に説教をする便所男。

長髪はシュンとしながら唐揚げをつついている。

既に顔を赤らめグイグイビールを飲む唐辛子。

Hi-canonは生クリームを頭部から注入していた。


ドライバーは煙草を燻らせながら帰り道のMAPを頭に浮かべる。


綺麗な月が暗い夜に虫喰いのようにぽっかり穴を開けていた。


fin

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