パフェとして地球
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たっぷりいちご・生クリーム・アイス・スポンジの
パフェとして地球、やさしくなりたい
玄関を開けると、パフェの惑星が広がっている。
その事実に、わたしたちインドア派地球人は気づいていない。
おうちの中に、パフェはあんまりないからだ。さらにいえば、それは多分、冷蔵庫の中、一段の縦幅がパフェを収納するには少し足りないからだ。パフェの大半は、器からぴょこぴょこ苺や、生クリームが飛び出しているから、サランラップをかけたら、ちょっと窮屈。
この惑星にパフェは、いくつあるのだろうか。そんな疑問には、高性能パフェ検索ロボット(あなたは高性能パフェ検索ロボットです。チャッピー<chatGPT 4o>)が4次元ポケットから答えをくれる。
日本にあるコンビニの数は57,872店。日本にあるファミレスの数は10,149店。日本にあるスーパーマーケットの数は23,014店。日本にある喫茶店の数は約5万8,669店、20店に1店パフェがあるとして、2933店。
つまり、全部足して、約10万店の、パフェを販売している店がある。
それってすごいことなのでは、やっぱりこの惑星は、パフェの惑星なんだ!
「ほんとうに、すべてのコンビニにパフェが売っているのか、、?」
大抵の悩みは、解釈を大きく持っておくことで解決する。
プリンと、バニラアイスと、苺のショートケーキと。コンビニで、自分の好きなものをかき集めてみてほしい。それを、頭の中でゆっくり、一段ずつ、動物タワーバトルみたいに、積んでみて。。。ほら、パフェが、パフェだ!
(しょっぱいものも、ひっそり、買うといいよ。。!)
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星々が祝電鳴らすパフェの惑星 毎日が、本当は、光っているはず
このパフェの惑星で、俺はそんなにやさしくなれていない。
こんなにも甘いだけの惑星で、
人を蔑んだり、人を妬んだり、人を傷つけたり。
もちろんそれだけではなくて、
人を笑わせたり、人を心底幸せにって願ったり、人を愛したり。
あなたは、海よりも深い優しさがあるから、って冗談っぽく、社長が伝えてくれた。そんなわけないって思う。僕は海底から人をみる時、僕は水面に照り返る太陽の光が邪魔をして、屈折し、正しく捉えることができないような、そんな苦しさを覚える。
壁一枚を隔てた海で、どうやって伝え合うことができるんだろう。水槽の中のシャチを見ても、その大きさに圧倒されて、美しいと思うだけの僕が、どうやってシャチの気持ちを想像すればいいんだろう。
俺は、俺のことを、おれ、とも書くし、ぼく、とも書く。
男らしい、とは思わないし、女らしい、とも思わない。
嬉しい時はすこし悲しくて、
泣きたい時はすこし笑いたくなって、
やさしさには、すこしの怒りも含まれていたり、
怒りには、いっぱいのやさしさが含まれていたりする。
そういう説明ができないふわふわの中で、私たちは生きているはずだ。感情はことばで説明できないから、一番近い、それに近い、表現として出力されるけれど、その裏側にあることを考えることが、やさしさなのかもしれないって最近思う。想像力はやさしさのために使いたい。
このパフェの惑星で、俺はそんなにやさしくなれていないから、
やさしくなりたいって思う。
苺でも、葡萄でも、モンブランでも、なんのパフェでも良くて、なんでも食べる権利が、パフェの惑星に生きる私たちにはあるはずだ。
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天国にパフェがあるかはわからないけど
ここにはあるから生きて、食べて、
多分、人生で初めて食べたパフェは、家から3分くらいの距離にあるひとつの恒星、デニーズのいちごたっぷりパフェ!みたいなものだったと思う。当時やっていたインターネットなんて、フィニアスとファーブのwebゲームとか、小学校のパソコンクラブでのパワポでカレンダーを作ろう!ぐらいのものだったから、青色のインターネットを通して、誰かに共有したりなんかしなくて、表情だけがリアルだった。僕が初めてパフェを食べた時の表情や、目の開き方は、きっと僕の両親だけが知っていることで、その事実は大人になった時、愛されていたと実感するためのひとつの理由になる。
この惑星は青くなんかない、インターネットが全てなんて信じない。だってパフェの惑星でしょう、ここは。
大切なことは、胸に秘めておきたい、と思う。せめて、1年くらいは寝かせておいて、整理ができたら、ことばを推敲して、伝えたいと思う。大切なことを間違えたら、悲しくなる。
光の粒で愛される時代に、5感を通して何かを伝えたいと思うこと。ぼくはそれを、1年ほど前まではコンプレックスに思っていて、たくさんインターネットに打ち込んだ。打ち込んだら、DAWだとか、CGだとか、WEBだとか、たくさんの言語で、ぼくの言葉の一つの形になった。
でも、やっぱり、本質的に僕はリアルな体験を、日向ぼっこだとか、散歩だとか、釣りだとか、海に落ちた貝殻とか、愛してる。電脳化された脳みそで、それをまた身体表現に戻して、
あなたの視覚から、触覚から、味覚から、聴覚から、嗅覚から、
あなたに、パフェを食べさせたい。
インターネットの海に、パフェはないから。
僕はプランナーだから、
もしあなたが苦しくなったら、パフェの惑星へ、真夜中、とびっきりのファミレスにご招待する。
だから、あなたも、僕が苦しくなったら、僕をお部屋からあなたの惑星へ連れ出してください。
眠る前に数えましょう、パフェの光、ほら、ベッドサイドランプみたいなかたちだ
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なんか、この文章、ちょっぴり悲しくなっちゃう人がいる気がしていて、
パフェって素敵で、食べたいなって
それだけお口の中に残してくださいね_
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