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おばあちゃんの雑巾

学校の新学期になると、雑巾を持たされます。
小学生時代から、祖父母のうちで暮らしていたのですが 昔は要らないタオルを 祖母が手縫いで 雑巾を作っていました。

今は 百均にも 雑巾あるし、手縫い雑巾を持っていくこともなくなったのかな。

 手縫いとなると 作る側は 簡単とは言えど 面倒な気もします。

楽な世の中になっていきます。
それがいいのか悪いのかは 時が流れていかないとわかりません。


でも。
少なくとも、わたしは 昔の今のように便利ではなかった時代も 経験できて 今となっては感謝です。


その、新学期になると、『持ち物』リストに入る雑巾。
おばあちゃんが 縫ってる姿を見ていたのもあるんだろうけど
わたしは 掃除の時に いろんな人に使われ、学校を綺麗にする手伝いをしていたその祖母手作り雑巾が 何日か見ていて 愛しくなってしまっていました。

掃除が終わって 無造作に干されている雑巾を ちらちら見ながら 帰る支度をします。

なんでかわからないけど
ある時、
連れて帰りたくなりました。

今 考えると、他の雑巾たちもいるわけなので その他の雑巾たちのことも思うと 一枚だけ依怙贔屓したみたいにも思うんですけど。

おばあちゃんが縫った雑巾

その理由だけで 雑巾に愛情が芽生えてしまった。

学校帰りに どうしても置いて帰れなくて 持って帰ってしまいました。


 その後、また祖母に言われ、持っていった気はします。


時々 こういうことはありました。


あと、まだ使えるのに捨てられた家電製品たちが 会話しているのを想像して 詩を書いたら 先生に 大きな花丸をもらったこともあります。
物にも 魂を感じてしまう。

長女は わたしのこの感覚を受け継いだようで 捨てなきゃいけなくなっても いつまでも ゴミ袋の中の物に バイバイをできずに 泣いていたり。
今でも 本当に大切にする。

わたしも、たまに笑われるけど
いい事だと思っているので 直さない。
ていうか、直らない。
このまま これは続けて直さず 持っとく。


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「みんなのギャラリー」より、アヒルライフさんから お借りしました。ありがとうございます。
タイトルが「星空拭き」とありました。
綺麗なタイトルです✨

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